Googleは、情報公開に消極的な米外国情報活動監視裁判所に口外禁止命令の解除を求めた。政府機関によるデータ要請について公表することによって自社の潔白を証明する憲法上の権利が同社にはあると主張している。
同社は米国時間6月18日午後、5ページに及ぶ申し立てを同裁判所に提出し、同社には外国諜報活動偵察法(Foreign Intelligence Surveillance Act:FISA)に基づく要請に関する概要統計情報を「米憲法修正第1条(言論の自由に関する条項)の下に公表する権利」があると主張した。
Googleの最高法務責任者(CLO)David Drummond氏は先週、Eric Holder米司法長官とFBIのRobert Mueller長官に宛てた「透明性」を求める公開書簡を送付したが、合意に達することはできなかった。
18日午後に裁判所に提出した書類には、米司法省とFBIは「総件数(の公表)は違法」であると主張していると記されている。この書類によって、論争を巻き起こしている米国家安全保障局(NSA)が関与する米国内監視プログラムについて、さらに詳細に明らかにすることを求めるObama政権に対する政治的圧力が高まる可能性が高い。Obama大統領は17日に、同プログラムの合法性を擁護したばかりだ。
Googleの広報担当者は米CNET宛ての声明で、次のように述べた。
われわれは長い間、政府が要請するユーザーデータの範囲をユーザーがより明確に理解できるように透明性を求めてきた。またGoogleは、国家安全保障書簡(National Security Letter:NSL)の数を最初に発表した企業だ。しかし、さらなる透明性が必要であるため、われわれは18日、外国情報活動監視裁判所に対し、FISAに基づく開示を含む国家安全保障関連の要請のみの総件数を公表できるようにしてほしいと申し立てた。一部の企業が許可されている、国家安全保障関連の要請と犯罪捜査関連の要請をまとめた発表では、われわれのユーザーにとっては後退となる。
米CNETは司法省の広報担当者にコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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