インテルの次世代クアッドコアプロセッサ「Haswell」--性能を比較

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年06月03日 12時43分

 Intelの次世代プロセッサのハイエンドモデルが今年もまた、台北での「COMPUTEX TAIPEI」開催にあたり明らかにされた。その中には、同社が第4世代「Core i」シリーズと呼ぶクアッドコアプロセッサ群も含まれている。同シリーズは最近まで「Haswell」という開発コード名で呼ばれており、ラスベガスで開催された「International Consumer Electronics Show(CES)」で大々的に予告されていた。

 アプリケーションの実行速度が向上している点は別にして、Intelはバッテリ持続時間の向上や、統合グラフィックスの大きな改善、「Wireless Display」といった特殊な機能の搭載を特徴として前面に押し出している。これらすべては、一般的なPC購入者にとって、アプリケーション実行時のパフォーマンスよりも重要かもしれない。Intelは、この第4世代プロセッサを搭載したノートPCのバッテリ持続時間が、第3世代のCore iシリーズを搭載したシステムと比べて50%向上していると主張している。同社でのテストによると、Core i7同士の比較ではバッテリ持続時間が6時間から9.1時間にまで伸びたという。


提供:Intel

 米CNETが入手した第4世代Core iシリーズ(開発コード名:Haswell)のハードウェアは、Falcon Northwestのゲーム用小型デスクトップPC「FragBox」と、Razerの14インチノートPC「Razer Blade」である。このため、これらのハードウェアを使ったテストでは、Intelの新たな統合グラフィックソリューションである「HD 5000」と呼ばれるであろうシステム(現行世代では「HD 4000」と呼ばれている)や、ハイエンドのノートPC用である「Iris」についてはほとんど分からないということになる。現行のHD 4000グラフィックであっても、新作や人気のゲームの多くは実行できないため、多くのノートPC購入者は個別のグラフィックカードを必要とせずにそういったゲームをプレイできるようにしてほしいとずっと前から望んでいた。


クアッドコアの新たな第4世代Core iシリーズプロセッサの図
提供:Intel

 グラフィック性能についてはさておき、このハイエンドデスクトップPCにより、Intelの新クアッドコアプロセッサである「Core i7-4770K」と「Core i7-4702HQ」を対象としてCNET Labsのベンチマークテストを行う機会が得られた。さらにうれしいことに、FragBoxシステムにはNVIDIAの最新GPUである「GeForce GTX780」が搭載されている。

 テストでは、Falcon NorthwestのFragBoxを、前世代のIntel製品およびNVIDIA製品を搭載したハイエンドのゲーム向けデスクトップPCと比較するとともに、14インチのRazer Bladeを、最近発売された東芝のゲーム向けノートPC「Qosmio X875」と比較した。なお、今回のテストに使用した2台のデスクトップPCはいずれも、パフォーマンスを高めるためにオーバークロックの状態に設定されていたが、今回のテストでは定格クロック速度で実行した。オーバークロック状態でのパフォーマンステストについては、FragBoxのレビュー記事に譲りたい。

Adobe Photoshop CS5 image-processing test (in seconds)
(Shorter bars indicate better performance)
Falcon Northwest Fragbox
180 
Intel third-gen Core i7 gaming whitebox
184 

Apple iTunes encoding test (in seconds)
(Shorter bars indicate better performance)
Falcon Northwest Fragbox
78 
Intel third-gen Core i7 gaming whitebox
81 

Multimedia multitasking - iTunes and Handbrake (in seconds)
(Shorter bars indicate better performance)
Falcon Northwest Fragbox
148 
Intel third-gen Core i7 gaming whitebox
160 

Cinebench 11.5
(Longer bars indicate better performance)
Rendering multiple CPUs  
Rendering single CPU  
Falcon Northwest Fragbox
8.18 
1.75 
Intel third-gen Core i7 gaming whitebox
7.56 
1.66 
Razor Blade 14
6.37 
1.44 
Toshiba Qosmio X875
6.42 
1.39 

BioShock Infinite (in fps)
(Longer bars indicate better performance)
Falcon Northwest Fragbox
110.81 
Intel third-gen Core i7 gaming whitebox
68.35 

Metro: Last Light (in fps)
(Longer bars indicate better performance)
Falcon Northwest Fragbox
40.33 
Intel third-gen Core i7 gaming whitebox
30 
Razor Blade 14
12.46 

 当然ながら、より新しい高速なプロセッサやグラフィックカードの方が、旧世代よりも良好なパフォーマンスを示している。その度合いは注目に値するが、現実的に見ると、現時点で今より強力なCPUを必要としている人はごくわずかだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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