Intelの次世代プロセッサのハイエンドモデルが今年もまた、台北での「COMPUTEX TAIPEI」開催にあたり明らかにされた。その中には、同社が第4世代「Core i」シリーズと呼ぶクアッドコアプロセッサ群も含まれている。同シリーズは最近まで「Haswell」という開発コード名で呼ばれており、ラスベガスで開催された「International Consumer Electronics Show(CES)」で大々的に予告されていた。
アプリケーションの実行速度が向上している点は別にして、Intelはバッテリ持続時間の向上や、統合グラフィックスの大きな改善、「Wireless Display」といった特殊な機能の搭載を特徴として前面に押し出している。これらすべては、一般的なPC購入者にとって、アプリケーション実行時のパフォーマンスよりも重要かもしれない。Intelは、この第4世代プロセッサを搭載したノートPCのバッテリ持続時間が、第3世代のCore iシリーズを搭載したシステムと比べて50%向上していると主張している。同社でのテストによると、Core i7同士の比較ではバッテリ持続時間が6時間から9.1時間にまで伸びたという。
米CNETが入手した第4世代Core iシリーズ(開発コード名:Haswell)のハードウェアは、Falcon Northwestのゲーム用小型デスクトップPC「FragBox」と、Razerの14インチノートPC「Razer Blade」である。このため、これらのハードウェアを使ったテストでは、Intelの新たな統合グラフィックソリューションである「HD 5000」と呼ばれるであろうシステム(現行世代では「HD 4000」と呼ばれている)や、ハイエンドのノートPC用である「Iris」についてはほとんど分からないということになる。現行のHD 4000グラフィックであっても、新作や人気のゲームの多くは実行できないため、多くのノートPC購入者は個別のグラフィックカードを必要とせずにそういったゲームをプレイできるようにしてほしいとずっと前から望んでいた。
グラフィック性能についてはさておき、このハイエンドデスクトップPCにより、Intelの新クアッドコアプロセッサである「Core i7-4770K」と「Core i7-4702HQ」を対象としてCNET Labsのベンチマークテストを行う機会が得られた。さらにうれしいことに、FragBoxシステムにはNVIDIAの最新GPUである「GeForce GTX780」が搭載されている。
テストでは、Falcon NorthwestのFragBoxを、前世代のIntel製品およびNVIDIA製品を搭載したハイエンドのゲーム向けデスクトップPCと比較するとともに、14インチのRazer Bladeを、最近発売された東芝のゲーム向けノートPC「Qosmio X875」と比較した。なお、今回のテストに使用した2台のデスクトップPCはいずれも、パフォーマンスを高めるためにオーバークロックの状態に設定されていたが、今回のテストでは定格クロック速度で実行した。オーバークロック状態でのパフォーマンステストについては、FragBoxのレビュー記事に譲りたい。
Rendering multiple CPUs | Rendering single CPU |
当然ながら、より新しい高速なプロセッサやグラフィックカードの方が、旧世代よりも良好なパフォーマンスを示している。その度合いは注目に値するが、現実的に見ると、現時点で今より強力なCPUを必要としている人はごくわずかだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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