「Temash」「Kabini」「Richland」といった、事前公開されたAMDの新しい低消費電力型および一般向けCPUの開発コード名は、ノートPCを買い求める人たちにとって、さほど大きな意味を持たないかもしれない。しかし、これらチップは、超薄型ノートPC、タブレット、そして、その他のPCにより多くの価値と長いバッテリ持続時間を与えることを目的としている。
AMDは過去数年間にわたり、実際には、自社プロセッサをCPUではなくAccelerated Processing Unit(APU)という名称では呼んでおり、CPUとGPUを1つのチップにまとめている。新しいチップは、このモデルを踏襲しており、タブレット、ハイブリッド、ノートPCなどで今日実行される作業の多くを狙っており、価格帯のローエンドからミッドレンジ部分に焦点を定めている。
新しいパーツは、AMDの従来チップから存在しているシリーズ名を引き継いでいる(A4、A6、A8など)。これはIntelが「Core i」シリーズで行っているのと似ているが、消費者にある種の混乱を起こす可能性がある。次に示す詳細が、理解の手助けになればと思う。
「AMD Elite Mobility APU」(開発コード名「Temash」)は、野心的な28nmデュアルコアおよびクアッドコアのシステムオンチップで、13インチより小型の画面を持つタッチスクリーン対応ノートPC、ハイブリッド、タブレッド向けとなっている。「AMD A4」(デュアルコア)および「AMD A6」(クアッドコア)と呼ばれ、内蔵の「AMD Radeon 8000」シリーズグラフィックスを搭載している。
非常に低消費電力型のチップだが、AMDは、1080pタッチディスプレイのサポートを約束しており、CPUとグラフィックス性能を従来世代製品よりも大幅に向上させている。
「AMD Mainstream APU」(開発コード名「Kabini」)は、一般向けデュアルおよびクアッドコア製品で、ミッドサイズのエントリレベルノートPC向けとなっている。Radeon 8000グラフィックスを搭載し、「1日持つバッテリ持続時間」を約束している。デュアルコアバージョンは、「E1」および「E2」と呼ばれ、クアッドコアバージョンも「A4」および「A6」というモデル名を用いている。
ハイエンドとしては、「MD Elite Performance APU」(開発コード名「Richland」)があり、高価格超薄型ノートPCをターゲットとし、クラス最高のグラフィックス性能を約束している。これらのチップには、「A8」および「A10」という名称が用いられており、AMDは、HDビデオ再生時の電力効率などの分野で大きな改善を施したと述べている。
2つのEliteシリーズは、新しいソフトウェア機能として、ウェブカムベースのジェスチャコントロール、顔認識ログイン、「AMD Screen Mirror」と呼ばれるスクリーンキャスト機能(特別に対応している外部テレビやディスプレイが必要)も搭載している。
AMDの新しいA4、A6、A8、A10チップは、AcerやHewlett-Packard(HP)などから今後登場するシステムに搭載される予定で、その時期は、Intelの次世代「Haswell」チップとほぼ同じとなる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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