KDDI、景表法違反で消費者庁から指導--田中社長らが報酬返上

藤井涼 (編集部)2013年05月21日 16時03分
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 KDDIは5月21日、同社の「au 4G LTE」の広告の一部が、不当景品類および不当表示防止法(景表法)を違反しているとして消費者庁から指導を受けたことを発表した。同社では代表取締役社長の田中孝司氏をはじめとする関係責任者の月例報酬を一部返上するとしている。

 KDDIでは「au 総合カタログ」と同社ウェブサイト(2012年9月14日~11月30日まで)上に、「サービス開始時より全国主要都市をカバー」「4G LTE(iPhone 5含む)対応機種なら」「受信最大75Mbpsの超高速ネットワークを実人口カバー率96%に急速拡大。(2013年3月末予定)」といった内容を掲載していた。

 しかし、実際に実人口カバー率が96%となったのはAndroid端末のみで、iPhone 5を使用した場合に受信最大75Mbpsのサービスを利用できる地域は、3月末日時点で実人口カバー率14%ほどだったという。また、カタログなどに掲載した時点で、iPhone 5が対応する周波数帯域が、75Mbpsサービスを利用できる地域を実人口カバー率96%に拡大する計画はなかったとしている。

 これを受け消費者庁では、KDDIに対し(1)これらの事実を消費者庁長官が承認する方法で一般消費者に周知徹底すること、(2)同様の表示が行われることを防止するために必要な措置を講じ、これを同社の役員および従業員に周知徹底すること、(3)今後、同様の取引に関し同様の表示をしないこと、(4)これらの指導に基づいて実施した措置を消費者庁長官に報告することを命じたという。

誤表記の原因とKDDIの取り組み

 KDDIでは、2012年11月に社内で広告表示の点検を実施。その際に、au 4G LTEの通信速度やサービスエリアを訴求する広告の中に、iPhone 5やAndroidなど対象機種がわかり難いものがあることが発覚したため、これらの広告を3月中旬までに修正した。また、3月15日付の朝日新聞と読売新聞の朝刊に謹告文を掲載。同様にKDDIのウェブサイトとau販売店にも謝罪文を掲示した。

 誤った内容が掲載された原因については、広告を制作する過程で、制作部門、サービス主管部門、管理部門の間で、サービススペックに関する情報共有や相互確認が行われなかったためと説明。また、制作部門とサービス主管部門で承認フローが徹底されていなかったために、誤った表示を見過ごしてしまったと説明している。

 同社では、これらの原因を踏まえた再発防止策の運用を3月15日から開始。誤表記の原因となった3つの部門の間でサービススペックに関する情報を共有した上で、管理部門が広告を最終チェックするとともに、制作部門とサービス主管部門では承認フローをルール化し徹底するとしている。そのほか、社内での周知や研修も実施した。

 またKDDIではこれを受け、関係責任者の報酬の一部返上を発表。代表取締役社長の田中孝司氏は、月間報酬の20%を3カ月間、その他5人の関係責任者も月額報酬の10%を3カ月間返上するとしている。

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