KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、4月30日に開催された2013年3月期通期の決算会見の冒頭で、4月中旬以降に相次いで発生した通信障害について謝罪した。同社は、4月16~19日に3度にわたり全国でメール障害を起こし、4月25日に謝罪。さらに、4月27日に関東の一部地域でLTEサービスが利用しづらくなる障害を起こしていた。
田中氏は「先日のメール障害に続き、この週末にもLTE障害を起こした。重大な障害を発生させ、また顧客に多大なご迷惑、ご心配をおかけしたことを大変申し訳なく思っている。これまで各種対策を行ってきたが結果としてこのような事態になったことを、深く反省している」と謝罪。今後は、田中氏自身が先頭に立ち、通信品質の改善や復旧時間の短縮、設備の分散収容などに向けた投資を前倒しで進めていくことで、顧客の信頼回復に努めたいとした。
なお、4月16~19日に発生したメール障害は人的ミスや設備の故障、4月27日のLTE障害はソフトウェアバグによる設備故障が原因となっており、スマートフォンの普及にともなうモバイルトラフィックの増加とは関係ないと説明している。
田中氏はこの点についても「皆さんは何でこんなに連続して障害が発生するのかと疑問に思われていると思う。事象だけを見ると確かに独立しているが、本当にKDDIの中でこういった障害が連続して起きるようなことがないか、私自身が再チェックしていきたい」と強調した。
なお、KDDIは2012年12月31日~2013年1月2日にも相次いで通信障害を起こしている。
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