トレンドマイクロは5月15日、コンシューマーモバイル戦略を発表。新製品として「トレンドマイクロ セーフバックアップ」、すでに提供している「ウイルスバスター モバイル」と「トレンドマイクロ バッテリーエイド」の強化版を発表した。
同社の取締役副社長である大三川彰彦氏は、今回発表する製品群について、“3つのD”のセキュリティと使い勝手を両立させる「3D戦略」に基づいた製品群であるとした。ここで言う、3つのDとは“デバイスプロテクション、データアクセス、ダウンロードアプリ”を指している。
大三川氏は、コンシューマーユーザーを取り巻く環境が、「多種多様なデバイス」「クラウド+ソーシャル」「豊富なアプリ」へと変化していくことで「紛失・盗難・不正アクセス」「プライバシー情報漏えい」「不正アプリ・ウイルス」などのリスクが増大していると指摘した。
ユーザーの約4割が異なる種類の端末を所有しており、2012年のスマートフォン出荷台数は2848万台、タブレット端末は462万台と急激に普及している。一方、ユーザーの不安要素は「紛失・盗難」が61.4%を占め、実際に2012年には13万8881件の携帯電話が遺失物となっている。
SNSユーザーは10代で78.4%、20代で73.2%、全体では52.9%となっており、LINEの4500万人以上をはじめSNSの国内ユーザー数も増加している。IDとパスワードが必要なサイトは1人あたり約14サイト利用しており、その約7割が3種類以下のパスワードを使い回している。
アプリについては、Android向けアプリは約240万個で、このうち50万個以上が不正アプリであることを確認しており、その約2割は公式アプリストアである「Google Play」で公開されていた。バッテリ消費の高いアプリは約3割、プライバシー情報漏えいリスクのあるアプリは約2割であったという。
大三川氏は「ユーザーが求めているのはセキュリティと使い勝手の両立であり、それを実現するのがトレンドマイクロの仕事」であるとした。
同社が今回発表した製品群は、3D戦略に基づくもの。デバイスプロテクションでは、ユーザーがさまざまな端末を安全に利用できるものとして、同社はPC、NAS、USBメモリ、ゲーム機などを保護する製品を提供している。今回、モバイル端末向けにウイルスバスター モバイルの機能強化版を発表した。
データアクセスでは、IDとパスワードを管理する製品として「パスワードマネージャー」を提供している。今回はそれに加え、新たにデータのバックアップなどを利用できるセーフバックアップを発表した。
ダウンロードアプリでは、アプリ評価機能を複数の製品に搭載しているが、今回アプリストア上のアプリを事前にチェックするとともにバッテリ消費を軽減するバッテリーエイドの機能強化版を発表した。
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