ウイルス対策企業であるTrend Microによると、Androidを標的とするマルウェアが憂慮すべき勢いで増加しているという。
同社は2012年の初めに、GoogleのAndroid OSを搭載しているモバイル機器を標的とする悪質なアプリケーションを5000件以上発見したと報告していたが、ここ最近では約2万件にまで増加しているという。
同社の予測によると、こういったマルウェアは来る第3四半期には約3万8000件に、第4四半期には13万件近くにまで増加するという。
Trend Microの予測が正しければ、次の冬に心配すべきはインフルエンザの流行ではなく、Androidを狙うマルウェアの世界的流行ということになる。
データを盗んだり、プライバシーを侵害したりする悪質なアプリケーションを広めるプラットフォームとしてGoogle Playも利用されており、多くの悪質なアプリケーションの温床になっていることは間違いない。
Trend Microによると、悪質なアプリケーションのなかには、Googleが削除するまでに70万回以上ダウンロードされたものも10種類以上あるという。
マルウェアと一口にいっても、その形態はさまざまである。データを盗むものや、GPS機能を利用してモバイル機器の位置を追跡するものがある一方で、広告を表示するものや、高額が課金される電話番号に電話をかけるよう発信設定を変更するものもある。
comScoreの最新の調査によると、Androidは米国スマートフォン市場で50%以上のシェアを占めているため、このモバイルプラットフォームはマルウェア作成者にとって魅力的な標的となっている。
Trend Microのセキュリティリサーチおよびコミュニケーション担当責任者であるRik Ferguson氏は「Androidを狙うマルウェアの増加は、犯罪者がモバイルプラットフォーム、特にAndroid OSに対して相変わらず強い興味を抱いていることを示している」と述べている。
Googleにコメントを求めたものの、「米国独立記念日により、7月4~6日は休業」しているため、本記事執筆時までに回答を得ることはできなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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