GALAXY S4の通話品質について、本記事では、まずはT-Mobileの音声ネットワークを用いて、サンフランシスコの屋内と屋外でテストしてみた。音声品質は筆者を驚かせるというほどではなかった。極めて静かなオフィスビルから電話した時でさえ、音量を最大にしていたにもかかわらず音声は少し小さく感じられた。また、屋外で風が吹いていたり、路上の騒音がある時には、聞きにくくなることもあった。
音声は不鮮明ではなかったものの、クリアというわけでもなく、通話相手がしゃべるたびにホワイトノイズがかぶさってきた。とは言うものの、筆者が屋内にいる時には、通話相手の声はおおむね自然なものとなっていた。ただし、エッジが効いた音になっており少し不自然に聞こえた。またある通話では、途中でネットワーク由来の大きなスパイクノイズが発生したこともあった。
サムスンは同社の携帯電話の音量上限が低めである点を認識しており、ハイエンドの携帯電話にはソフトウェアで音量を上げるためのブーストボタンを搭載している。こういった音声補正はGALAXY S4でさらに推し進められている。ブーストモードに加えて、さまざまなオーディオ設定を呼び出せるボタンが画面上に用意されている。その「音声の補正」というオプションから「ソフト」や「クリア」といった設定を選択できるようになっている。
筆者は、通話相手がしゃべった際に聞こえてくるホワイトノイズをクリアモードとブーストモードで消せるかどうかについて、じっくりとテストしてみた。具体的には、通常モードとブーストモード、クリアモードで通話相手に同じ文章を何度もしゃべってもらった。その結果、クリアモードでは声の暖かみが少し薄れるとともに音声がいくらかシャープになったものの、背景に流れるノイズは除去できなかった。
屋内や静かな場所で使用した時には、ブーストボタンを押すことで音量は大きくなったものの、ノイズも大きくなった。また、屋外での通話中にブーストボタンを押しても、はっきりした効果は得られなかった。
通話相手が抱いた最も手厳しい感想は、音声のピーク時に音が少しこもってひずむというものであった。ただ、筆者の声はちょうどよい位の大きさであり、割れることもなく、屋内でも屋外でも自然に聞こえていたとの話であった。
Galaxy S4の通話品質サンプルGALAXY S4のスピーカーフォンはまったく問題なく使用できた。音量は極めて大きく、エコーがかかり過ぎるということもなく、音声は極めて自然に聞こえ、空虚なものではなかった。手に持った状態で音量を最大にすると、うなりが発生したものの、今までに試したサムスンの他の携帯電話よりはましであった。スピーカーフォン機能はGALAXY S4で一定の進歩を見せたと言えるだろう。全体的に見ると、Nokiaに代表される競合企業の方がまだ優れているものの、比較的静かなオフィスでは快適にスピーカーフォンを使用できるようになっている。また、自宅でスマートフォンをどこかに置いた状態(例えば料理中)や、自動車内で(Bluetoothヘッドセットを持っていなくても)使用できそうに思えた。
通話相手も、GALAXY S4のスピーカーフォンはとても優れているという点に同意していた。彼の主な不満は筆者の声が少しこもって聞こえるという点にあった。
次の話題に移る前に、通話品質についてもう1つだけ述べておきたい。GALAXY S4はT-MobileのHDボイスに対応した携帯電話の1つである。HDボイスは、同機能を搭載した携帯電話同士がつながると自動的に有効になる。ちなみに、T-MobileのHDボイスに対応している携帯電話としてはGALAXY S4の他にHTC OneとiPhone 5がある。
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