川上氏:やはりジブリがそういう会社なんですよね。普通に考えるとマルチキャリアで展開するのですが、ジブリ的にはそうではなく縁があるところとやりたいというのが基本姿勢ですね。
川上氏:「ジブリの森」は、もともとネット上でのスタジオジブリの違法画像対策、悪用対策としてKDDIに画像を提供し、安全に楽しんでもらえるサイトを作ろうということで企画が始まりました。
川上氏:そうですね。たとえばスタッフの日誌などでは、ここまでジブリの内部を公開するのは初めてだと思います。結構写真も満載で(宮崎)駿さんの日常なども見られますよ。簡単なミニゲームも用意していまして、ジブリがオフィシャルにこういったコンテンツを提供するのもかなり異例だと思います。それと「ネズミ編集長」という専用の描き下ろしキャラクターも作りました。
川上氏:原画のデータはジブリのデータベースから直接持ってきています。すごく細かいことなのですが、こういうイラストは解像度を高くすれば綺麗にできますが、そうすると容量が重くなってしまいます。なので、「ジブリの森」では機種ごとに最も綺麗に映るように画面サイズに合わせて調整しています。
川上氏:これはジブリの中でも大騒ぎになりましたね、ここまでやるのかと。ただ、最初に鈴木さんが「どうせやるなら全部出しちゃえ」と。アニメ映像以外で出せるものはすべて出そうと言っていました。とはいえ、実際にどういう見せ方をするかというところは非常に慎重な部分もあったのですが、基本的は相当な情報を公開していると思います。
雨宮氏:我々からしてみると(「ジブリの森」は)ものすごい価値のあるコンテンツだと思っています。それをどうすれば最も効果的に扱えるかということもありますし、ジブリに対しても大切に扱っていかなければいけないと思っています。そういう観点から考えて、どのようなやり方が一番良いのかを社内でもかなり議論した結果、我々の中心的なサービスであるauスマートパスの顧客に限定して公開させていただくことになりました。
雨宮氏:(「ジブリの森」は)キラーコンテンツになると思いますよ。本当にこれが目的でauスマートパスに入っていただける方も増えるのではないかと。我々としてはそこが1つの大きな狙いですね。
川上氏:僕らとしても、これだけのコンテンツを無料で配るのはやはりジブリらしくない。一方でより多くの人に見てもらいたい。そうするとauスマートパスの中で展開するのが一番良いだろうということで、こういう形になりました。
雨宮氏:我々として当然やりたいという思いはあります。ただし、ジブリはコンテンツをどうやって顧客に見せていくかということをとても大切にしているので、今後についても個別に話し合いながら進めていくことになると思います。
川上氏:基本auだけだと思っています。それが一番ジブリらしいと思うので。社内でもいろいろと議論したのですが、ジブリってネットで何もしなくても話題になっているんですよね。であれば、そこで僕らが前面に出ることはせず、一緒にお付き合いさせていただいているauからだけ公式な情報を発信していこうと思っています。これ(「ジブリの森」)がジブリの公式サイトです。
川上氏:いや、そんなサイトには絶対出しません(笑)。
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