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アップルは中年期を迎えたのか--減速を見せ始めた業績と課題

Paul Sloan (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年04月26日 07時50分
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 それにしても、Appleの絶好調だった2012年は、2013年をかなり難しいものにしている。そのため、同社最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏でさえ、ウォール街のアナリストに比較しないよう注意を事実上呼びかけた。

 「2012会計年度業績は、驚くほど好調であったが、それ故に難しいものとなっている」とCook氏はAppleの第2四半期決算の電話会議で述べ、同年を素晴らしい結果へと導いた要因を列挙した。それには、高成長、高い需要、高い粗利益率、そして、過去最低の部品コストなどが含まれていた。

 だが一方で、投資家がするのは、それまでの年と比較し、将来性に基づいて株に資金を投入することだ。Appleは、堅調な第2四半期決算(少なくとも、予測を上回るかというウォール街とのゲームにおいてだが)を発表する一方で、今四半期業績がウォール街のアナリスト予測よりもかなり低くなることも警告した。

 恐らくこのことが理由となって、Appleは決算報告の日を選んで大規模な自社株買いや配当の15%増加を発表したのだろう。しかし、同社が今四半期の見通しについてできることはほとんどなく、その見通しは決して明るいものではない。そして、このことは、世界で最も市場価値がある技術企業の行方を人々が見定めようとするなか、専門家らが決算発表後に交わした会話の内容のほとんどを占めたようだ。

 Appleは、今四半期の売上高を335億~355億ドルと予測していることを明らかにした。同社がこの予測の上限値を達成しても、FactSet Researchがまとめたアナリスト予測の386億ドルよりも30億ドル以上少ない(Appleは、2012年第3四半期に350億ドルの売上高を計上している。このことは、2013年の同四半期が好調であっても、前年同期と比べてほぼ横ばいになることを意味する)。

 Appleは、利益に関する明確な予測は示しておらず、アナリストは独自に計算している。

 最も問題なのは、利幅が影響を受けつつあるということだ。粗利益率は重要な数値だが最近の四半期で縮小傾向にあり、Appleは第3四半期において36~37%と予測している。これは、第2四半期決算発表前にアナリストが予測していた38.6%と比べてはるかに低い。

 そして、この予測がさらに悪い印象を与えるのは、皆には無視してもらいたいとCook氏が思っている年と比べた場合だ。2012年第3四半期においてAppleの粗利益率は42.8%で、ウォール街にとってはこの値が40を上回っているのが好ましい。そのため、Appleが前年同期比でほぼ横ばいという売上高を計上しても、粗利益率は低下し、事業に圧力が加わることになる。

 このような減速を強めている要因は何か?大規模な競争に加え、「iPad mini」などの製品の販売が好調であることが挙げられる。このような製品は、製造コストが高い一方で利益が少ない。縮小傾向にある利幅について電話会議で質問されたAppleの最高財務責任者(CFO)であるPeter Oppenheimer氏は、全体的な売上高の低下と製品構成を指摘した。同氏は1-3月期において、「計画以上にiPadを販売」するとともにiPad miniの生産を増強することで、利幅に悪影響が出ていることを指摘していた。

 つまり、iPad miniの販売が好調になるほど、同社の利幅は縮小する。Appleは前四半期において、iPadを1950万台販売した。前年同期は1180万台だった。これらは、素晴らしい数字だ。しかし、Appleは、それ以上のものを見つける必要がある。つまり、新しい製品ラインだ。それがあってこそウォール街は、Appleを再び注目すべき成長株だと判断するようになる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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