福岡で開催された招待制イベント「B Dash Camp 2013 Spring in Fukuoka」。4月23日の午後のセッションでは、Foursquare ビジネス開発部門バイスプレジデントのHolger Luedorf氏が登壇。これまで蓄積したチェックイン情報を今後どのように利用していくのかを語った。
Foursquareといえば、建物や店舗などの「スポット」のそばにチェックインするとバッジを収集できるというゲーミフィケーションの要素が注目されたサービスだった。だが直近にスマートフォンアプリをアップデートし、蓄積したデータをもとにした「パーソナライズドローカルサーチ」「ソーシャルマップ」の2つの要素に注力している。
例えば、チェックインした場所に合わせて、それが自宅から遠いと認識すれば、周辺の観光スポットを提案する。ランチの時間が近ければランチ向けの店舗をレコメンデーションする。また、チェックインした場所の周辺で友人がどういった場所にチェックインしているのかを表示するといった具合だ。「我々はモバイルファーストの会社。今はアプリ、サーチを簡単に使えるようにしている」(Luedorf氏)
もちろんこういった機能は最初から実現できた訳ではない。Luedorf氏曰く、ユーザーのチェックイン数が10億回を超えた頃から徐々に実現できるようになってきたのだという。Foursquareの現在の累積チェックイン数は35億件。ユーザー数は3000万人。POIs(チェックインスポットは5000万カ所)。日本のチェックイン数は2億4000万件、チェックインスポットは160万箇所。イベント情報などを配信するコンテンツプロバイダーも増えている。
また、APIを通じてTwitterやInstagramをはじめ、4万社に位置情報のAPIを提供。APIコール数は1日7500万件に上る。
セッションのモデレーターを務めたScrum Ventures ゼネラルパートナーの宮田拓弥氏はここで、「Predictive analytics(データを集めて、予測分析をすること)」といった言葉を紹介しつつ、Luedorf氏に集めたデータをどう利用していくのかと尋ねた。
これに対してLuedorf氏は、「『分析』が今後キーワードになってくる。35億チェックインを分析するのも大変で、元Google、元Amazonのデータアナリストが入社している」と説明。今後はこのデータをレコメンデーションから広告、リアルな店舗やスポットとどう連携していくかを考えていくとした。
40億円規模の資金調達を実施したばかりのFoursquare。調達した資金をもとにサービスの改善を進めていくという。また将来的には次世代のターゲティング広告などの開発も検討していくとしている。
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