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日本から破壊的なイノベーションをどう起こす--Android開発者やTwitter創業者が語る - (page 2)

岩本有平 (編集部)2013年04月16日 13時28分
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シルバーマン氏:会社って世の中にたくさんあると思いますが、私たちは最悪なスタートでした。ですが、Pinterestは自分で作った中ではもっとも良いものでした。以前にゲームを作ったときは作って1日でクラッシュしてしました。ですが、それを自分で気付きました。それは誰もゲームを使っていなかったからです。

 「何か作って他の人が楽しんでくれる」ということは中毒性があります。この気持ちに私は動かされています。

ニクラス氏:私も成功した会社を作ったと思われますが、裏にはたくさんの失敗や努力があります。成功はある日突然訪れるわけではありません。

 Skypeは3つめの会社。(以前に立ち上げた音楽PtoPサービスの)Kazaaでは訴訟も起きて音楽業界から追放されました。ですが自分のサービスを使ってくれる人がいる、機能している、ということが楽しいのです。

三木谷氏:Skypeでも訴訟が起きました。なぜサービスをやめなかったんでしょうか。

ゼンストローム氏:「自分でコミットする」と心で決めたからです。周りのノイズ、「こんなものはできない」という言葉に耳を貸さず、自分を信じることです。

 あとは共同創業者の存在です。困難なとき、嬉しいときを共有できるチームの存在は重要です。

三木谷氏:来場者や日本の起業家に向けて一言ずつコメントをいただけますでしょうか。

ルービン氏:日本で事業をすると言うと、「日本は(他の国の市場と)違う」と言われます。でも私の見方では、日本人は他の市場と変わりありません。日本の消費者の好きそうな物を作った際、その時点ではグローバルに進まないかも知れません。

 ですが、起業家は「世界を日本の色に染める」くらいオープンに(気持ちを)持たないといけません。日本でいい物は世界でもいいんだ、と思うべきです。iPhoneはそれまでにあった日本の電話と変わりません。iモードだってすごかったんです。実は世界に通じたのではないでしょうか。

ドーシー氏:あるライターの引用ですが、「未来はすでにある。ただそれは配信されていない」という言葉があります。

 皆さんも今を生きています。ただ、それが周囲に広がっていないだけなのです。ですから皆さんが広げていくべきなんです。面白いものを作り、世界中で配信していくんです。「世界でみんな使ったらいいのに」という気持ちで広げて欲しいと思います。「世界中でもっと簡単にコミュニケーションできたらいいのに」というところからTwitterも始まったのです。

 また、ものが広がる頃まで忍耐強くやっていく、自分の思いを深めていく必要があります。シリコンバレーでなくとも、自信を持って物事を進めるという気持ちがあればできます。

シルバーマン氏:すばらしい商品は「人」から始まります。「自分が何かできる人」と信じることから始まります。なので自分で何かできると思えば、自分の応援団を作って下さい。

 もし自分が先頭を走る人でなければ、そういう人を応援して、巻き込むのを手伝ってあげて下さい。

 私は医者になりたかったのですが、「失敗したらどうするの」と言われました。起業家も同じです。リスクを取ることについて「失敗したらどうするの」と言われます。ですがそれを応援して欲しい。

ゼンストローム氏:私はスウェーデンで育ってイギリスに行きました。「失敗したらどうするのか」という言葉をたくさん聞きました。やらなきゃいけない理由はたくさんありますが、まずは機会に集中して欲しいとおもいます。

 また、うまくいかなかったら「試した」ということを褒めましょう。私の妻は、会社を作るといったときに「やれば?」と言ってくれました。おかげで年をとって、「あれをやれば…」と後悔するおじさんになりませんでした。

 もう1つ言いたいのは、最初からグローバルを目指して欲しいと言うことです。商品開発など、才能ある人はたくさんいます。ソフトウェアを作るのであれば最初からグローバルを目指して欲しいです。

 また、英語を学んで下さい。自ら海外に行って欲しいと思います。私もイギリスに留学しましたが、自分のマインドを変える機会、国際的な視点を得られました。

三木谷氏:皆さんの話をまとめますが、やはりベンチャーなので、失敗を恐れないことが大事。ニクラスさんの言葉を借りれば、失敗しても失う物はない。むしろオポチュニティのほうが大きい。

 また、日本のマーケットは特別といいますが、そうではないのです。いかにグローバルになるか考えないといけません。また、ジャックさんが言いましたが、disruptなだけでなく、世の中の役に立つ、便利になるというビジョンのある商品やサービスをしっかり作ることが大切。

 その中でも大切なのは、ベンチャーは最初から思い通りになるのでなく、軌道修正し、結果として大きなサービスに育つというもの。日本の硬直した経済が少し活性化してきているが、よりグローバルに機動性を持ったビジネスをしていく上では大変示唆に富むパネルになったと思います。


左から楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏、Google上級副社長のアンディ・ルービン氏、Square共同創業者・CEOでTwitter共同創業者のジャック・ドーシー氏、Pinterest 共同創業者のベン・シルバーマン氏、Atomico CEOのニクラス・ゼンストローム氏

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