わずか数カ月前、Dellの創設者兼最高経営責任者(CEO)であるMichael Dell氏と、プライベートエクイティ会社のSilver Lakeが244億ドルでDellを買収し、同社の株式非公開化を実現するものと見られていた。
しかし、この計画にいくつかの難題が浮上している。
Dellは先週に入って、同社が「さらに規模を上回る」可能性がある買収提案2件を受けたことを認めた。1つは物言う投資家Carl Icahn氏からの提案、もう1つはプライベートエクイティ会社のBlackstoneからの提案だ。このことは、新たに買収に名乗りを上げたこの両者のうち、いずれかが買収に成功した場合、Dellにおける権限が大幅に変わる可能性があることを意味する。
Bloombergによると、Michael Dell氏は現在、Blackstoneによる買収提案について、自身がDellのCEOに残留できるなら支持すると述べているという。
本件に詳しい人物がBloombergに対して語ったところでは、Dellの創設者である同氏は、Blackstone幹部らと買収の可能性ついて何度か話し合ったという。また、これらの会合は非公開で行われ、取引の可能性をめぐり交渉が進行中だという。
Dellは2013年2月、244億ドル(1株あたり13ドル65セント)での買収を受け入れて同社を非公開化する計画を発表した。買収は、Dellの普通株式の14%を所有する同社創設者兼CEOであるMichael Dell氏とプライベートエクイティ会社Silver Lakeが実施するというもので、これに対して、Microsoftも20億ドルを融資するとされた。Silver Lakeによる買収を実現するには、Dellの株主の過半数から承認を得る必要がある。
Blackstoneは、Hewlett-Packard(HP)の元CEOであるMark Hurd氏にアプローチし、同社の買収戦略が成功した場合は同氏がライバルのDellの経営に就く可能性を打診したと報じられているが、Hurd氏はDellにおける職務への関心を否定したという。
また、Bloombergによると、Michael Dell氏がDellのCEOに残ることをBlackstoneの買収が許可しない場合は、同氏は保有する株式を現金化して退く意向であると伝えられているという。ただし、そうなった場合、Michael Dell氏が今回の買収に向けて負担することになっている45億ドルの融資をBlackstone側で調達する必要がある。
米CNETはDellにコメントを求めたが、同社は回答を拒否した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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