logo

ゲーム以外のチャンスの1つ--音楽サービスに参入するDeNA守安社長の狙い

岩本有平 (編集部)2013年03月28日 17時25分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 スマートフォン向け音楽サービス「Groovy」をまずはAndroid向けに提供開始したディー・エヌ・エー(DeNA)。

 DeNAでは1月に開催した会見で、コーポレートロゴの刷新などを発表すると同時に、UNITED(旧:インスパイアおよびモーションビート)が提供してきた歌詞表示機能を持つ音楽プレーヤーアプリ「Discodeer」を譲り受け、後継サービスとして今年度中に新サービス「Groovy」として提供すると発表していた。

 Groovyは90万曲分の歌詞表示機能を備え、CDジャケットなどのビジュアルを重視したユーザーインターフェースを採用。端末内に所有する音源の再生も可能な「音楽プレーヤー」、再生した音楽にあわせて、フィード画面で自動的にアーティストの情報を提供したり、嗜好性の近いユーザーとのコミュニケーションが可能な「ミュージック・インタレストグラフ」、ストリーミングによる45秒の無料視聴や、ログインや友人の招待などで入手したり、17枚99円で購入できるプレイチケットを使ってのストリーミングによるフル再生、さらにはAAC320kbpsの高音質音源のダウンロード販売を組み合わせた「ハイブリッド型音楽配信」という3つの特徴を持つ。

 3月28日に開催された記者発表会では、DeNA代表取締役社長の守安功氏が来場した記者らの質問に回答した。


、DeNA代表取締役社長の守安功氏

--(海外のSpotifyや国内のレコチョクをはじめ、最近では定額聴き放題の定額制音楽サービスが多い中で)なぜ定額制を採用しなかったのか。

 音楽を聴くニーズは普遍的。その上でスマートフォンが普及してきており、スマートフォンで音楽を聴くことが増えてきた。常時インターネットにつながったスマートフォンでの音楽の楽しみ方は、現状存在するサービスが最適なのか考えた。

 通常のダウンロード型の音楽配信、定額制の音楽配信、それぞれ特徴はあるが、ちょっと違うサービスがあってもいいと思う。

 日常的に音楽を楽しみながら、また違う、新しい音楽に出会うということを目指した。そこで月額980円といった価格設定にすると敷居が高くなってしまう。基本的には無料でサービスにふれ合い、気に入ったら購入するほうが、音楽の裾野広がる。

--ソーシャルゲームの会社が音楽サービスを提供する背景を教えて欲しい。

 DeNAの主力事業はソーシャルゲーム。積極的に海外にも展開している。日本と海外でナンバーワンを目指す気落ちは変わっていないが、スマートフォンが普及する中で、ゲーム以外のサービスもいろいろとニーズがありチャンスがある。その中の1つが音楽であり、今後もいろいろなサービスをやっていきたい。

--CM展開や戦略、開発体制について。

 開発体制や今後の広告戦略は基本的にはcommと変わりない。まずはユーザーのニーズに合ったものになっているかを判断して、拡大していく。開発体制はエンジニア以外を含めて十数名。

--ミュージック・インタレストグラフとMobage、commのソーシャルグラフとの連携はあるのか。

 同じ1人の人でも、音楽やゲームといったジャンルによって興味があるものは変わる。なので今回は音楽で近い趣味の方など、音楽を起点としてグラフを広げていくので、Mobageやcommと別のサービスにした。IDの連携は現時点では考えていない。登録については実名でもニックネームでも構わないと考えている。

--AppleのPingやlast.fmといった音楽SNSは苦戦した。独自のグラフをどうやって広げていくのか。

 ソーシャルグラフは相手に申請して、承認して広げていくので、実はハードルが高いと考えている人は多いのではないか。Groovyでは、自分のスマートフォンの中の音楽を聴くことで自然にアーティストのファンになり、同じような曲を聴いている人もつながる。アーティストやジャンルのつながりからグラフが広がるので、人間対人間のソーシャルグラフより大きく広がってくる。

--iPhone向けのサービスについてどう考えているか。規約上同じサービスはできないのではないか。

 今開発中で、そう遠くないうちにやる。“キモ”の部分である音楽を聴いてインタレストグラフが広がるというところは変わらない。ただ、ダウンロードの部分に関しては若干異なった部分が出るかと思う。

--どのように利用者を獲得していくのか。

 まずは利用してもらった方々が満足してもらえるか、友だちに勧めてもらえるかが重要。その後押しには広告などの活用が重要だと思う。

--利用者獲得にソーシャルは使うのか。たとえばcommは、「友人がダウンロードしないと一緒に使えない」というアプリなので口コミで波及しやすいと思う。一方でGroovyはそういった必要がないため、ユーザーとアプリの接点作りは難しいのではないか。

-PR-企画特集