米証券取引委員会(SEC)は米国時間3月22日、Facebookの新規株式公開(IPO)時の混乱で影響を受けた投資家に対して最大6200万ドルの現金により損失補填するという NASDAQ OMX Groupの計画を承認した。
NASDAQ市場を運営する同社は、2012年5月18日のFacebookのIPOがNASDAQのシステム障害によって30分遅延した件に関し、金銭的損失を被った投資家に補償を行うことになる。
6200万ドルの損失補填が承認されても、NASDAQは依然として訴訟やさらなる規制措置の対象となる可能性があるとSECは述べている。
NASDAQは当初、FacebookのIPOで損失を被った金融機関に最大4000万ドルを提供する計画を提示していた。計画は、損失を被った会員企業に現金1370万ドルを支払うというもので、この支払額にはNASDAQがIPO初日の取引で得た利益が含まれていた。残りは取引手数料の割引という形で支払われる予定だった。
しかしその後、NASDAQは支払額を増やし、さらに全額を現金で支払う計画を明らかにした。SECによると、今後は業界の自主規制機関である米金融取引業規制機構(FINRA)がNASDAQに対するすべての申し立ての処理と評価を行うことになるという。
「SECが当社の和解計画を承認したことを喜ばしく思う。これにより、FINRAが速やかに申し立ての処理を開始し、当社の顧客、会員、および市場参加者は適切な補償を受けることが可能になる」とNASDAQの広報担当者は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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