2月末、NASAはGoogle+のハングアウト(ビデオ会議機能)を使って宇宙ステーションから中継を行った。宇宙飛行士らが、リアルタイムで全米各地の視聴者からの質問に答えるという初の試みだった。視聴者からの質問は、Google+やツイッターで「#askAstro」というタグをつけて送信したり、NASAのFacebookページへのコメントによっても受け付けられた。
昨年の大統領選でハングアウトが使われたことは紹介したが、その後も、有権者らとの対話にハングアウトが使われている。
今年に入って開催されている”Fireside Hangout”シリーズは、オバマ大統領、バイデン副大統領、オバマ大統領夫人らが、米国が抱える問題に関して、有権者らの質問に答えるというものだ。
・一般教書演説に関しオバマ大統領
・銃規制に関しバイデン副大統領
・教育に関しオバマ大統領夫人
(動画は、Google+のストリーム上、YouTube上のどちらでも、視聴できる)
もちろん、ハングアウトは、企業でも利用されている。顧客向け製品デモや使い方説明はもちろんのこと、共同作業やプロジェクト管理、社員研修などにも使われている。
・イギリスのチョコレートメーカーは、ハングアウトを通じて消費者の質問に回答
シリコンバレーにあるデジタルコンテンツ開発会社では、全米各地のフリーのライターやエディターを雇っているのだが、オリエンテーションにハングアウトを利用している。毎回、数人のライターやエディターとハングアウトを開催し、Google ドライブにアップロードされた資料を見ながら、説明を行う。ライターやエディターらも、原稿や作業時間の時間管理など日々の作業は、Google+上で行う仕組みになっている。
筆者は、1年以上前からハングアウトを使ってウェブセミナーを行っている。それまでは無料のウェブセミナーサイトを利用していたが、Google ドライブにアップロードをした資料(PowerPoint、Word、Excelなど)やスクリーンショットを見ながら受講生と話ができ、音質もSkypeより断然いい。
1月には、日本でのイベント開催者から参加者にメッセージを送るように言われたので、ハングアウト・オン・エア(ハウングアウトの実況中継版)で、米国時間の夜中に一人で実況中継を行い(PCに装備のカメラとマイクに向かって話をするだけ。ハングアウトを誰とも共有せず、自分ひとりで録画をすることが可能)、YouTubeに録画された動画を日本に送信し、当日、会場で流してもらった。
未だに、「ネットでチャット」「電話の代わり」と言えば、Skypeと思っている人たちが多いが、ハングアウトのように便利で無料のツールをなぜ、誰もが使わないのか不思議なくらいだ。とくに中小企業にとっては、非常に有効なビジネスツールである。
なお、Google+は、昨年からGoogle Appsの一部として、企業向けにも提供されており、企業向け機能が追加されている。ただし、Google Appsは、2013年末まで企業向け機能を無償で利用できるが、2012年12月6日以降は無償アカウントの提供は中止されている。
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