英調査会社によると、2012年第4四半期のアクティブユーザー数では、Google+がYouTubeとTwitterを抜き、Facebookに次いで第2位となった。ただし、2012年に世界的にもっとも伸びたのは40%増のTwitterだ。
日本人にGoogle+の話をすると、特に使っていない人からは、「AKB?」「あんなの誰も使ってない」という反応が返ってくる。使っていない人たちなので実情を知る由もないのだが、一方では、Google+信者とも言える熱狂的なユーザーがおり(たいていFacebookが大嫌い)、彼らは「Google+は居心地がいい」と言う。Google+は技術志向の強いユーザーに人気で、米国でもユーザーの大半が男性、とくに若い世代が中心であるから、属性的な偏りがある。
Google+には、12月にコミュニティ機能が加わった。これは、Facebookのグループ機能のようなものだが、大きな違いは、(個人アカウントでない)Google+ページ、企業などでもコミュニティに加われる点だろう。Google+ページは、個人のアカウントにフォローされるまで、その個人をフォローできず、個人のアカウントの投稿にもコメントできない(※2月9日から、Google+ページも、フォローされていない個人のアカウントをフォローできるようになり、コメントもできるようになった) 。
企業がユーザーコミュニティを構築することができ、たとえば、販売製品に関するユーザーコミュニティ(現にメンバー数4万人を超える”Google+ Discuss”コミュニティは、Google+に対して質問をするユーザーコミュニティのようになっている)が可能で、Google ドライブやハングアウト、イベント機能などを用いればプロジェクト管理にも使える。
コミュニティのコンテンツは、カテゴリ別に分類でき、コミュニティ内でハングアウト(ビデオチャット)を利用することも可能だ。なお、コミュニティのコンテンツも、プライベートのコミュニティでない限り、グーグルの検索対象となり、企業や製品に対し、コミュニティでの投稿が増えれば、それだけ検索結果に引っかかりやすいということだ。
コミュニティ機能が追加された後、雨後のたけのこの如く登場したコミュニティは、1カ月が経過し、アクティブなコミュニティとそうでないコミュニティの差が大きく出ているようだ。
たとえば、主催者の投稿ばかり、各メンバーがそれぞれ投稿するだけで(自己紹介ばかりのケースも)交流のないコミュニティもあれば、盛んにディスカッションが行われているコミュニティもある。
筆者は、元々、自身のGoogle+ページ(英語)を英語学習者が英語を練習できるコミュニティのように使うつもりだった。しかし、フォロワー数は増えるものの、皆、とくに英語では、なかなか発言しない。(コミュニティ機能追加後、英語学習者向けコミュニティが次々にできたのだが、)主宰者(英語学校・英語教師など)が一方的に発言するだけのところもあり、それでは、Google+ページと変わらない。
一方、各国語の学習者がハングアウトを使って外国語を練習しようという、Google+ならではのコミュニティもある。
Language Practice Hangoutsコミュニティの成功は、メンバーらがどれだけ自主的に発言し、積極的に参加するかにかかっており、コミュニティ機能を利用しようという企業は、顧客に自社の製品・サービスを、マイナス面も含め、自然に語ってもらえる仕組みが必要である。
たとえば、小室哲哉氏のコミュニティは、Facebookページをファンに解放したような感じで、ブランドとしては理想的な展開と言えるだろう。
小室哲哉氏のコミュニティAndroidファンの多いGoogle+では、アップル信者は攻撃されることが多いのだが、このコミュニティなら安心してアップル愛を語ることができる。
“Animal Lovers” (動物愛好者のコミュニティ) 約3.4万人フォロワーにブロックされることなく、思う存分、ペットの画像を投稿できる。
“Cute Pictures of Cats” (猫のかわいい写真コミュニティ) 約1.5万人「自分は猫の写真だけでいい」という人は、Cute Pictures of Catsへ。
”Places to See Before You Die”(死ぬ前に見ておくべき場所コミュニティ) 約3万人写真のコミュニティは、フォロワーに嫌がられることなく、各自が好きな写真を投稿できれば、言葉による交流はなくてもいいようだ。
”Coffee” 世界中の人がコーヒーについて語り合うコミュニティ。約1.5万人グラインダーから機器、炒り方、サイフォン式など多くのカテゴリ。ハングアウトを使ってコーヒーの入れ方に関し質疑応答をする人も。
“Quotes Everlasting” (永遠の名言コミュニティ)約1.7万人ラーメンからパスタまで「食べた麺の画像を投稿したい」という人に。
「政治家と話そう」 856人活発に議論が行われている。
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