投資家Carl Icahn氏が率いる持ち株会社Icahn Enterprisesは米国時間3月11日、Dellと同10日付で秘密保持契約を結んだと発表した。発表でこの後に続くのは次の簡潔でそっけない一文のみだ。「Icahn EnterprisesはDellの非公開情報を閲覧することを心待ちにしている」
物言う投資家として知られるIcahn氏は先日来、Dellの株式非公開化計画を批判していた。Dellは2月、同社の創設者兼最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏と投資会社Silver Lake Partnersが244億ドル(1株あたり13.65ドル)で同社を買収し、Microsoftも20億ドルを融資すると発表している。
Dellは2月に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類の中で、同社取締役会は「すべて現金によるこの買収案が株主の利益を最優先するものだとの結論に達した」と述べている。
しかし、Icahn氏は違う。同氏はこの買収案について、かつては世界最大のパソコンメーカーだったDellを過小評価していると批判しており、Dellは株式を非公開化するのではなく、1株あたり9ドルの特別配当を実施するべきだと主張している。
Icahn EnterprisesとDellの間に秘密保持契約が結ばれたということは、物言う投資家のIcahn氏がDellの財務記録に詳しく目を通し、取締役会と直接交渉できることを意味する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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