「Internet Explorer 10」(IE 10)は、Microsoftが「Windows」を大幅に刷新した「Windows 8」において提供開始され、これまではWindows 8を購入したユーザーにしか提供されていなかった。同社が米国時間2月26日、「Windows 7」向けにIE 10を提供開始したことで、この状況に変化がもたらされた。
今回のアップデートによって、同ブラウザには大きな変化がもたらされる。ほとんどが良い方向への変化だ。Internet Explorer 10は、Windows 7向けの現行IEであるバージョン9よりも高速であるだけでなく、標準規格への準拠性が格段に高まっている。
Microsoftの「Internet Explorer」担当ゼネラルマネージャーを務めるRyan Gavin氏は先週、米CNETと電話で話をした際に「ウェブがアプリケーションのようになるのは、最新ハードウェアを利用する場合である。われわれは、ブラウザの合計シェアの最大化を目指す時代に終止符を打った」と述べた。
Gavin氏が意味するところはつまり、現代のウェブを可能にしたのはハードウェアの進歩によるところが大きいということだが、同氏はウェブ開発者らの役割も認識している。「開発者らからわれわれが聞いたことの1つに、IE 10全体にわたる奥深さとサポートによって、テスト時間が減少し開発時間が増加するというものがある」と同氏は述べた。
Windows 7に今回提供されたのは、新しいIE10のChakraとJavaScriptエンジン、Windows 8上の同ブラウザの動作を支える革新的なTouch API、IE10に組み込まれたセキュリティ対策(そのうち、少なくともWindows 8に依存しないもの)、ロケーションバーのオートコンプリート機能、デフォルトで有効となる「Do Not Track」ヘッダである。
IE 10が準拠する各種規格も軽視すべきではない。Microsoftは、Windows 7上のIE 10がIE 9よりも20%高速であることが同社の研究施設によって明らかになったと主張している。また、IE 10はHTML5とCSS3の個々の改良点をサポートし、IE 9よりも規格への準拠性が60%高まっていると同社は述べている。これには、CSS Text Shadow、CSS 3D Transforms、CSS3 TransitionsおよびAnimations;、CSS3 Gradient、SVG Filter Effects、HTML5 Forms、入力コントロール、検証、Web sockets、HTML5 Sandboxing、Web workers、HTML5 App Cache、File Reader API、HTML5 Drag-dropなどのバックエンドの改良点が含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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