最新の報道によると、Appleはブラジルで「iPhone」の商標権を失ったという。
BBCは現地時間2月13日、ブラジルの規制機関である国立工業所有権院(The Institute of Industry Property:INPI)の職員との会話内容を引用して、Gradiente Eletronicaが2000年に行ったiPhoneの名称登録の正当性が立証されたと報じた。したがって、AppleはブラジルでiPhoneという名称を使う権利を有していないことになる。
しかし、INPIはBBCに対し、Appleがその裁定の不服申し立てを計画していることを認めた。
INPIの裁定の1週間強前には、INPIがGradienteに対してiPhoneの独占商標権を認める予定であると複数のメディアで報じられた。
Gradienteは2000年にiPhoneの商標権を出願したにもかかわらず、Androidベースのハンドセットの販売を開始した2012年12月まで、実際にはiPhoneという名称の自社製品を発表しなかった。そのハンドセットは、GradienteがiPhoneの商標権を勝ち取るための思いつきだとAppleは考えている。Gradienteはブラジルにおいて、iPhoneという名称の独占権を2018年末まで保有していると述べた。
一部報道によると、INPIの裁定の対象となるのは、ハンドセットにおけるiPhoneの商標権の使用だけだという。つまり、Appleは今後もほかのあらゆる製品で、iPhoneという名称を使用できる。BBCによれば、今回の裁定で、Gradienteはハンドセットの独占権を根拠にAppleを訴える権利を手にしたという。
もちろん、Appleが商標権をめぐる争いに直面するのは今回が初めてではない。同社は2007年前半、最初にiPhoneという名称の権利を所有していたCisco Systemsとの商標権侵害訴訟で和解している。Appleは2012年にも「iPad」の商標権の使用をめぐって中国企業のProviewと訴訟になり、和解が成立している。Proviewはその和解で6000万ドルを手にした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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