Googleに対するMicrosoftの攻撃が増している。Microsoftは、Googleの「Gmail」ユーザーに対するキャンペーンを展開し、プライバシー上の懸念を理由に同メールサービスを捨てて自社の「Outlook.com」に乗り換えるよう訴えている。
Microsoftは、全米規模のキャンペーン「Don't get scroogled by Gmail」において、Googleの無料メールサービスGmailで以前からの問題を蒸し返している。その問題とは、Googleがユーザーのメールをスキャンして関連する広告を抽出し、メッセージに表示しているというものだ。
Microsoftは、同社依頼の調査から、回答した顧客の70%が大手メールプロバイダーが広告を販売する目的でメールを「定期的」にスキャンしていることを知らず、およそ90%が(過去において批判の対象となっていた)この手法に反対していることが判明したと述べている。
MicrosoftでOnline Services担当シニアディレクターを務めるStefan Weitz氏は、「Outlook.comは、ユーザーのプライバシーを売り物とは考えていない」と声明で述べた。「人々には、自身のプライベートなメールメッセージについて、それが銀行口座情報や家族の写真共有するものであっても、病歴について話し合うようなものであっても、選択肢と制御権が与えられるべきだと我々は考えている」(Weitz氏)
このScroogleキャンペーンは、以前から継続しており、Microsoftは2012年11月、Scroogled.comを立ち上げ、企業から支払いを受けているGoogle Shoppingの検索結果を標的にしている。
Gmailは、2004年に登場した直後から、インターネットユーザーのプライバシーをひどく侵害していると政治家やプライバシー擁護派によって批判された。評論家らは、ユーザーがやりとりしているメールの内容を企業がスキャンして関連性のある広告を表示するのは違法だ、と主張した。
しかし、Googleは長きにわたって、自社の自動スキャニング技術がユーザーのプライバシーを侵害していないと一貫して主張している。
Googleは、「広告によって、Google、そして、Googleが提供するウェブサイトやサービスの多くが無料になっている」と声明で述べている。「われわれは、広告が安全で、控えめながらも関連性があることを確かにするため、努力している。広告や関連性のある情報を表示するために、ユーザーのメールやGoogleアカウント情報を人間が読むことはない」(Google)
MicrosoftもOutlookサービスで広告を表示するが、同社がユーザーのメールを自動的にスキャンするのは、スパムやマルウェアなどの不要な活動を防ぐためだけだ、と同社は主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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