Microsoftの新しい「Windows」幹部チームが真価を発揮しようとしている。
筆者は先週、Windowsおよび「Surface」担当チームの最高財務責任者(CFO)兼最高マーケティング責任者(CMO)であるTami Reller氏に会った。Reller氏はニューヨーク市を訪れている最中で、金融アナリストや報道関係者と会っていた。Reller氏は、Windows担当プレジデントだったSteven Sinofsky氏が2012年11月にMicrosoftを去った後、Windows部門を担当している2人の幹部のうちの1人である。
筆者とReller氏の対談(筆者はこの数年間、Windows経営陣のメンバーと対談する機会を持っていなかった)で興味深かったのは、同氏とWindows Research担当プリンシパルディレクターのAidan Marcuss氏がバッグから取り出して披露したさまざまなPCやタブレットよりも、行間に隠された小話やニュアンスの方だった。
われわれが対談中に取り上げた話題のいくつかを以下に紹介する。
「Windows 8」の売れ行きはどうなのか。Reller氏は、最初の数カ月に販売されたライセンス件数という点で、Windows 8は「Windows 7」と同じペースで売れている、とのMicrosoftのメッセージを踏襲した(関係者によると、Microsoftは2013年1月前半までに、6000万件のWindows 8ライセンスをOEMとアップグレードを行う消費者に販売したという)。しかし同氏は対談の中で、基準となる新しいデータを1つ明かした。MicrosoftがWindows 8の販売から得ているOEM売上高は、同じ長さの期間中に販売されたWindows 7ライセンスがもたらしたOEM売上高と等しい。MicrosoftがOEMに請求する1件当たりの金額がWindows 7とWindows 8で同じなのかどうかわれわれには分からないが、このデータが示唆するのは、OEMがWindows 7ライセンスを購入したときと同じペースでWindows 8ライセンスを購入しているということだ。
Windows 8および「Windows RT」の「ミニ」版が登場する可能性はあるのか。これまで、Microsoftは10.6インチのSurfaceより小型のスクリーンを搭載するタブレットやPCの必要性を見いだしていない、と伝えられてきた。Microsoftの立場としては、タブレットはPCと対等なので、「真の」PCで可能な消費および作成タスクをすべて実行できなければならないというものだった。先週、7インチの「ミニ」Windows 8およびWindows RT PCの可能性についてReller氏に尋ねたとき、筆者が得た答えはそれほどはっきりしたものではなく、「顧客が何を欲しているのかを見守っていく」という趣旨の内容だった。
Windows 8は小型スクリーンと大型スクリーンの両方、そして、さまざまな解像度で動作するように設計されている。これを可能にしているのは、Windows 8の根底にあるアプリプラットフォーム/アプリモデルだとMarcuss氏は強調した。したがって、今回新しい発表はなかったが、1つまたは複数のWindows 8/Windows RT「ミニ」タブレットの準備が進んでいる可能性があるようで、7インチのHTCタブレットのような製品や「Xbox Surface」に関するうわさの信憑性が高まっている。
ファーストパーティーのWindows 8およびWindows RTアプリ:Windows 8およびWindows RTの「Mail」「Calendar」「People」そして「Xbox Music」が数回のマイナーアップデートではなく真の改善を必要としていることは、Microsoftも把握している。これらのアプリに大幅なアップデートが施される時期について、Reller氏はいかなるタイムテーブルも明らかにしなかった。しかし、これらの「ファーストパーティー」アプリを最良の組み合わせへと高める作業にMicrosoftが献身的に取り組んでいるという話は励みになった。幸い、担当チームはこれらのアプリが十分良いものであるかのように見せかけてはいない。
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