サムスン電子はデジタイザを手がけるワコムの株式を5%取得し、同社に資本参加した。ワコムは独自のデジタイジングタブレットを販売するほか、業界向けにデジタイザや電子ペンを製造する企業だ。長年、タブレットPC用のペンおよびデジタイザ技術を開発している。
The Wall Street Journalによると、ワコムはサムスンと協力して、サムスンがスマートフォン「GALAXY Note II」やさまざまなタブレット製品に採用する電子ペン「S Pen」を開発したという。サムスンは今回の資本参加を、「ペン関連ソリューション企業との連携を強化するための戦略的投資」だとしている。
サムスンはワコム株の過半数を取得する意向は表明していないが、提携がうまくいけばその可能性もなくはない。ワコムのデジタイザおよびペン技術はさまざまなタブレットメーカーに採用されているが、「Windows 8」発売によって市場がさらに拡大するのは確実だろう。
PCメーカー各社はさまざまなWindows 8搭載タブレットを競って投入しており、そのうち相当数の製品がワコムの技術を採用しているのは間違いない。これらタブレットの売り上げが勢いに乗れば、今回のサムスンによるワコムへの出資は今後大きな意味を持つかもしれない。
ワコムへの出資は、サムスンがスマートフォン事業および「Android」またはWindows 8搭載タブレット事業に必要なリソースを囲い込む最初の一歩となる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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