デジタルカメラは、スマートフォンの普及によりその立場が微妙なものになってきつつある。画質やズーム倍率は落ちるものの、豊富なカメラアプリによるフィルター加工やSNS連携などはスマートフォンの大きな魅力。それに対しデジタルカメラはデジタル一眼レフやミラーレスによる高画質、高機能化を差別化として打ち出している。
そしてもう一つの差別化ポイントとして商品化されているのがウェアラブルカメラだ。ウェアラブルカメラとはその名の通り、腕やヘルメットなど体のどこかに付けて撮影するカメラだ。スポーツシーンやドライブ中など撮影には不向きなシチュエーションでも録画ができ、撮影シーンが大幅に広がる。加えて、スマートフォンから録画や停止といった操作が行え、モニタ代わりに利用するなど連携することでより便利に使える。
すでに専業メーカーや海外モデルは登場していたが、2012年はJVCケンウッド「ADIXXION GC-XA1」、ソニー「HDR-AS15」などのビデオカメラメーカーからも登場。2013年以降はひとつのカテゴリとして存在する可能性も高そうだ。
●主なウェアラブルカメラ関連ニュース
AV機器とスマートフォンの連携が強化された2012年。2013年もその傾向は強くなると見られる。テレビとBDレコーダーは中心カテゴリで、各社スマートフォンやタブレットから操作ができるリモコンアプリを提供。さらにBDレコーダーには、録画番組のメタ情報やタグ情報から、番組のワンシーンをピンポイントで検索できるようになったり、リビングに置いてあるレコーダーをサーバにして、どの部屋にいても録画番組や放送中の番組が視聴できるようになったり、使い勝手が大幅に向上にしている。
各社提供している独自アプリにも注目したい。シャープでは「AQUOS PHONE」を使って、キーワードを音声入力し、検索結果を液晶テレビ「AQUOS」に転送できるAQUOSリモートを用意。テレビ番組やウェブサイト、録画番組などが検索できるという。
一方、デジタルカメラやビデオカメラもスマートフォンとの連携が強まっている。撮影済みコンテンツをストレージやSNSへアップロードするほか、先述したウェアラブルカメラではモニタとして利用することも可能。スマートフォンと連携することで、様々な機能が使えるようになってきている。
●主なスマートフォン連携関連ニュース
PCやスマートフォンなどでは、もはやあって当たり前のネットワーク機能だが、それがAV機器にも普及してきた。テレビやBDレコーダーにはすでに内蔵しているモデルも多く、難しい設定や別売りのアダプタなどを購入することなく、簡単にホームネットワークを構築でき、録画番組を家中で共有することができる。
昨今では、AVアンプやネットワークプレーヤーなどオーディオ機器にも広がりを見せている。AirPlayで音楽を聴いたり、家中の音楽ファイルをネットワーク経由で再生したりと、音楽の視聴スタイルそのものが大きく変わってきている。
●主な無線通信関連ニュース
2012年、コンスタントに人気を獲得したのがデスクトップスピーカだ。USB給電だけで可動し、音質の高さも保持している東和電子の「Olasonic TW-S7/S5」や、Bluetoothとバッテリを内蔵したポータブルタイプのソニー「SRS-BTV5」など、注目度の高いモデルが登場している。
中でもスマートフォンの普及により、Bluetooth、Wi-Fiを内蔵したワイヤレスモデルは発売台数が急増。手で操る「モーションセンサー」を内蔵し、濡れた手でも操作しやすいフィリップスの「SHOQBOX SB7220/SB7200/SB7100」、机を振動板にして音を鳴らすキングジムの「BTSP10」、無接点充電用チャージパッドを備えたイメーションの「Q35」など、バラエティに富んだ商品がそろっている。スマートフォン着信時の通話に対応するモデルも多いことも特徴だ。
●主なデスクトップスピーカ関連ニュース
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する