2012年のオーディオ&ビジュアル業界を注目キーワードでおさらい - (page 2)

【ビデオオンデマンド(VOD)】
知名度と使い勝手が格段に向上、マルチスクリーン時代へ

  • テレビのメニューにもVODサービス名が並んでいる

 VODとは、インターネットを介して、映像作品を観たい時に観たいものを選べるサービス。テレビではアクトビラやひかりTVなどがサービスを提供しているが、通信環境や価格設定などにより、普及までには至っていない。ただ、2011年からHuluがサービスを開始し、知名度と使い勝手が格段にアップ。テレビだけでなく、PCやBDレコーダー、ゲーム機など、さまざまなメディアで再生ができるので、導入がしやすくなった。

 また、スマートフォンとPCなど再生環境が複数台ある場合は、どの端末からでも観られるだけでなく、再生を中断した場所まで同期できるマルチスクリーンにも対応している点もこれまでにない使いやすさを提供した点だろう。

 VODの利点は、テレビと違い自分の好きな時間に好きなコンテンツが視聴でき、レンタルショップと違い貸し借りで店舗に出向くこともない。また、人気作品でも貸出中により、借りられないと言うこともない。現時点ではレンタルショップよりも割高感もあるので、単価が低くなることとセットパック、月額制などのサービスが充実していけば、爆発的に普及する可能性は高い。

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【音楽配信】
音質、楽曲のラインアップを強化、月額制の新サービスも

  • 月額制の音楽配信サービスをスタートしたソニーの「Music Unlimited」

 スマートフォンやタブレットの普及やネット環境の整備により、音楽の購入環境はCDからインターネット配信へと移りつつある。前述したハイレゾ音源などはこの動きが特に顕著だ。加えて11月からは、ソニー・ミュージックエンタテインメントの邦楽アーティストによる楽曲やアルバム、着信音の配信が「iTunes Store」でスタート。ラインアップを強化する形になった。

 またソニーが7月にサービスを開始した「Music Unlimited」や、ひかりTVが参入を表明している「ひかりTVミュージック」のように月額制の音楽配信サービスも今後増加が見込まれる。YouTubeでもアーティスト公認のPVが流れるなど音楽配信への移行はさらに進みそうだ。

 より一層の普及促進にはVODと同様に月額制の価格設定が重要。また洋楽中心となっている配信曲も邦楽など対応曲の充実が鍵になるだろう。また、安価な専用端末がリリースされるのも期待したいところだ。

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【録画番組検索】
番組からシーンへ、効率の良いピンポイント視聴が可能に

  • ソニーのBDレコーダーに搭載されている「もくじでジャンプ」機能はピンポイントで頭出しができる

 BDレコーダーや録画対応テレビで、当たり前となっている番組予約のためのキーワード検索機能。今後は録画時だけではなくて、録画した番組をいかに検索するかも重要になってくる。

 東芝の液晶テレビ「REGZA Z7/J7」シリーズは、録画済みの番組から見たいシーンのみを探してダイレクトに再生できる「みどころシーン再生」を用意。ソニーはBDレコーダーの2012年モデルで、録画済み番組に目次をつけそこから頭出しができる「もくじでジャンプ」機能を装備している。パナソニックでも「DIGA」に見たいシーンをすぐに再生できる「シーン一覧&一発再生」を備える。

 番組内のコーナー内容まで検索できるなど、高性能さが魅力で、今後採用メーカーが増え、検索のためのメタ情報やデータが共有される可能性が高い。さらに進めばテレビの視聴形態が見たい番組を見る、から見たいシーンだけを見るに変化し、より細分化されるかもしれない。

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