2013年の展望

マイクロソフトの2013年を予測する--期待される5つの製品 - (page 2)

Jay Greene (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年12月27日 07時30分

3. 「Xbox Next」

 Microsoftが既にデバイス企業になっていることに疑問の余地はほとんどない。同社の「Xbox」ビデオゲームコンソールを見ればそれが分かる。初代Xboxは2001年に登場した。その後継の「Xbox 360」は2005年に発売された。Xbox 360の売れ行きが好調を維持し、任天堂が2012年11月に発売した最新の「Wii U」コンソールよりも米国ではよく売れている(NPD調査)のは注目に値する。

 しかし、だからといってMicrosoftが次期コンソールの開発を止めることはない。エンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーは、Xbox Nextとも「Xbox 720」とも呼ばれるガジェットの開発に取り組んでいる。Microsoftは2013年6月にロサンゼルスで開幕するElectronic Entertainment Expoで次期コンソールの計画を発表し、同年のホリデーシーズンに発売するかもしれない。

 ただし、次のXboxを単なるビデオゲームコンソールと考えるのは誤りだ。MicrosoftはXboxを映画、ケーブルテレビ、および音楽サービスを完備したエンターテインメントシステムに変える取り組みを強化させてきた。次期Xboxはその路線をさらに推し進めるものになるだろう。

4. 動詞として使われる初のMicrosoft製品、Skype

 Microsoftは「Xbox Live」から「SkyDrive」ウェブストレージまで、長年にわたってさまざまなサービスを提供してきた。しかし、2011年にSkypeを買収するまで、ユーザーが動詞として用いる製品(例えば、ウェブ検索を意味する「Googling(ググる)」)を作り出すことはできなかった。

 SkypeはMicrosoftの将来的な製品のプロトタイプ的なサービスになる可能性もある。2億5000万人以上のユーザーがPCやタブレット、スマートフォンでSkypeを利用している。しかし、それでもMicrosoftにとっては十分ではない。Microsoftは同社の全コミュニケーション製品の中心にSkypeを据えようとしている。2013年前半より、SkypeはMicrosoftのインスタントメッセージングサービスである「Windows Live Messenger」に取って代わる予定だ。Microsoftの企業向けインスタントメッセージング製品である「Lync」もSkypeに置き換えられる可能性が高い。

 SkypeがMicrosoftデバイスに組み込まれることも予期すべきだろう。Windows 8の根幹をなすタイルベースのインターフェースを完備した同OS向けのSkypeバージョンが既に登場している。Skype担当エンジニアは、Windows Phoneアプリケーションの開発に取り組んでいる。消費者がカメラとマイクを搭載したXbox付属の「Kinect」コントローラを使ってビデオ会議を行えるように、MicrosoftがXbox向けのSkypeバージョンの提供を予定していることは想像に難くない。

5. 「Office 15」

 2013年最大の製品発売はOffice 15になるだろう。Microsoft最大の製品の最新版であるOffice 15に関して、驚かされることはあまりないだろう。なぜなら、同社は同年第1四半期に登場予定のOffice 15に搭載される機能の大半を既に明かしているからだ。

 Windows 8を搭載するタブレットやタッチ対応PCのユーザーのために、Microsoftは新しいタッチコンピューティング機能を多数組み込んでいる。Office 15はタッチモード向けの細かい修正を多数提供しており、それにはユーザーが失敗することなく指先でタッチできる大きなアイコンなどが含まれる。また、タブレットを両手で持つユーザーが電子メールの削除や返信といったアクションをより簡単に実行できるように、親指操作に対応している。

 さらに、Microsoftはより深い部分でウェブベースのSkyDriveストレージに接続できる機能も組み込んでいる。例えば、ユーザーは文書の作成や編集を行っているとき、1つのデバイスから別のデバイスへ簡単に移動できるようになる。また、SkyDriveはそれらの文書を同僚と共有する作業も簡素化する。

 「Google Apps」のような競合製品では、そうした機能の多くを実行することができる。とはいえMicrosoftは生産性アプリケーションの世界を支配している。同社は、他社からの脅威の拡大を受けて、タブレットやクラウドサービスへの移行を進めてきたにすぎない。Microsoftはこうした新製品群によって、競合製品をはねのけることができると確信している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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