「Windows 8」を支持する人としない人がいるが、Microsoftは12億人を超えるユーザーが使用する製品に対して、新たな外観や操作性を導入する時期がきたと感じていた。
新たにWindows製品開発担当責任者に就任したJulie Larson-Green氏は、最近行われたMIT Technology Reviewの取材に対し、最新版Windowsで大がかりな変更に至った理由について語った。
Larson-Green氏は、Windows 8の新しくなったスタート画面をアピールしつつ、Windowsユーザーはこれまで、モニター付のデスクトップで作業していたと述べた。同氏の見解によると、ユーザーは通常、1つのウィンドウを起動し、それを放置してからまた別のウィンドウを起動していたという。しかし、Windows 8では、ユーザーが起動したい可能性のあるアプリやウィンドウがすべて「Live Tiles」から見えるようになった。
Larson-Green氏は次のように述べた。「下の方にあるものを見るために多くの小石に出くわさなければならない代わりに、作業中のものや関心のあるものすべてを一度に確認できるダッシュボードのようなものが表示される。これで、済ませようとしている作業に近づくことができる」(Larson-Green氏)
Windows 8がタッチスクリーンを念頭に置いて設計されていることは周知の事実である。Larson-Green氏は、この点について単純に「自然な操作方法」だと考えている。タッチスクリーン搭載デバイスを使ったユーザーは、標準的なデスクトップでマウスやキーボードを依然として使用している場合でも、思わずタッチスクリーン画面に手を伸ばして、自分の指で何かを動かしてみようとするかもしれない。
そして、タッチスクリーンは未来の姿だというのがLarson-Green氏の意見である。同氏は、今後もタッチスクリーンを搭載しない一部のPCが常に存在していくと認めながらも、大多数はタッチ技術に対応すると確信している。
「タッチ機能を搭載したコンピュータが目下のところ、最も速いペースで売れていることがわかっている。タッチ機能を搭載していないコンピュータはもはや想像できない。一度体験したら、元に戻ることは難しい」(Larson-Green氏)
Windows 8は、万人受けを狙おうとしていることで批判を浴びてきた。スタート画面の環境は、タッチスクリーン搭載デバイスをより強く意識したものになっているが、マウスとキーボードを備えたなじみのあるデスクトップの方がいまだに使いやすい。
Larson-Green氏によると、Microsoftは新しいOSで2つの環境を同時に提供するという選択を意図的に行ったという。今後も常に、マウスは指で行うよりも正確に操作することができるものであり、一方、物理的なキーボードはオンスクリーンのキーボードよりも使いやすいものになる、と同氏は述べた。しかし、人々は最終的に、タッチスクリーンという新たな操作方法を気持ちよく受け入れるようになると同氏は感じているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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