ところで中国には独自方式の3G、TD-SCDMA方式もサービスされている。TD-SCDMAは今のところ中国以外での採用の動きはない。だが採用しているのは世界最大の通信事業者であるチャイナモバイル(中国移動)で、すでに利用者は数千万人を越えている。でもこのせっかくの高速3G回線もW-CDMAのみに対応しているiPhoneでは使うことができない。ならばiPhoneをTD-SCDMAに対応させちゃおうってことで、やはり「皮」な製品が出ているのだ。今回はそちらも紹介しておこう。
中国移動が販売するTD-SCDMA対応の皮はデータ通信専用のWi-Fiルータ「TD-316」。これはきちんとした正規品なのでトンデモメーカーによる怪しい製品ではない。とはいえマイナーな通信規格で特定の端末専用の機器を出しちゃうあたりはトンデモメーカーの勢いに似た動きを感じさせてくれるのではないだろうか。こちらもiPhone 4/4Sに対応する。
SIMスロットはマイクロSIMで、iPhone 4/4Sに入れているSIMをそのまま入れ替えることができるのは便利。但しボディーはプラスチック製なので衝撃にはやや弱いかもしれない。このあたりはトンデモなikupeelのほうがしっかりしているぞ。ぜひ見習って欲しいものである。そして背面には小さいディスプレイがありここにアンテナマークなどが表示される。電波をつかめばあとは複数台のiPhoneやスマートフォン、ノートPCを接続できるWi-Fiルータとして利用できるわけだ。
トンデモメーカーの製品のみならず、正規の製品も出てくるなど中国人はよほどiPhoneにかぶせる「皮」が好きなのだろう。ぜひともiPhone5に対応した新しい「皮」を発売してもらいたいもの。なんて思っている間にもいくつかのメーカーがおそらく試作品を作っている最中なのだろう。中国から今後どんな機能を持った「皮」が出てくるのか、非常に楽しみである。
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