ドワンゴとニワンゴは12月20日、動画サービス「niconico」の記事プラットフォーム「ブロマガ」を、2013年1月から一般ユーザーに開放することを発表した。これによりユーザーは、動画や生放送、イラストなどに加えて記事コンテンツを配信できるようになる。
ブロマガは、企業や団体が動画や生放送を配信できる公式サービス「ニコニコチャンネル」で、ブログやメルマガなどを配信できる機能。配信者は投稿した記事ごとに無料または有料の価格設定ができる。現在は政治家の小沢一郎氏、アーティストのGACKT氏、タレントのデヴィ夫人などが参加しており、12月19日時点で開設数は228チャンネル、有料会員数は3万人を超えているという。
ブロマガはこれまで、作家やミュージシャン、政治家、ジャーナリストなど著名人に限定して提供されていたが、1月からはプレミアム会員限定で一般ユーザーにも開放し、誰でも記事を配信できるようにする。次のバージョンアップでは記事への課金にも対応するという。
また、新たな収益方法として広告モデルを採用。これまでブロマガ開設者の収益手段は、記事の有料設定による課金モデルとなっていたが、今後は広告モデルも追加し、ブログニュースなどの広告収益型メディアを構築できるようにする。広告はGoogle AdSenseやAmazonアフィリエイトなどの貼り付けに対応し、ブロマガページをhtml、css、JavaScriptでフルカスタマイズすることも可能だ。
動画コミュニケーションサービス「ニコニコ動画」でレコメンド機能「ニコメンド」が提供されることも発表された。ニコニコ動画に投稿されている動画のプレーヤー画面の左側や下に、その動画に関連するコンテンツを貼り付けられる。
推薦できるコンテンツは、ニコニコ動画、ニコニコ生放送(公式生放送、ユーザー生放送)、ニコニコ静画(イラスト、ニコニコ漫画、電子書籍)、ニコニコチャンネル(チャンネル生放送、チャンネル動画、ブロマガ)、ニコニコニュース、マイリスト、タグなど。ニコメンドの設定時に、全120種類の“ニコキャラ”を設定することも可能だ。
さらに、niconico内で提供するニュースメディア「ニコニコニュース」の運営ポリシーを説明。最近は、党首討論会の模様をニコニコ生放送で中継する「ネット党首討論会」を開催するなど、社会や政治における存在感が増しつつあるニコニコ動画だが、ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏は「ニコニコ=ジャーナリズムではない」と強調。
今後も、ネットで情報を発信する個人やメディアを、動画や生放送、ブログなどのツールで支援する情報プラットフォームであり続けると宣言した。これにともない、ニコニコニュースを運営するドワンゴの「報道部」は2013年1月1日付で廃止し、「ニュースプラットフォーム部」を新設するとしている。
なお同日、ニワンゴの取締役で2ちゃんねる元管理人の西村博之氏が、薬特例法違反幇助の疑いで書類送検されたとの報道があったが、この件について川上氏は「いま初めて聞いた話なので、コメントは差し控える」とした。
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