2013年の展望

グーグルの2013年を予想する--注目すべき5項目 - (page 2)

Casey Newton (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年12月21日 07時30分

 4. Ray Kurzweil氏と検索の未来。今でもGoogleの中心をなすのは、ほかに例を見ない検索エンジンであり、同社はそのコア製品を強化するために2012年に思い切った行動を取った。同社が5月に公開した「Knowledge Graph」は、7カ月で規模が3倍になり、あらゆる兆候は、それが2013年にも急速に成長し続けることを示している。すべてはどんな質問にも自然言語で即座に答えることができるという、「スタートレック」に登場するようなコンピュータを構築する取り組みの一部だ。Googleは、同社はまだそうした取り組みの初期段階にいるとしているが、2012年末にRay Kurzweil氏を雇い入れたことは、そうした取り組みが大きくなろうとしていることを示している。Kurzweil氏は有名な未来学者で、技術的特異点という考えを広めた人物であり、人工知能プロジェクトに長年取り組んできた。同氏はGoogleで機械学習と自然言語処理の研究を行おうとしており、「スタートレック」的コンピュータは現実に一歩近づいたことになる。

Nexus Q
Nexus Q

 5. 「Nexus Q」はどうなるのか。重要ではないかもしれないが、気がつくと筆者がいつも考えている疑問だ。Googleが発表直後に発売を延期した奇妙なストリーミングメディアデバイスである「Nexus Q」は日の目を見ることになるのだろうか。優れた外観を持つNexus Qは、理論上は「Apple TV」や「Roku」などと競争できる、強力なストリーミングデバイスの役割を果たすことが可能だ。Googleは初期の「フィードバック」、つまり「Google Play」ストアや「YouTube」からのコンテンツのストリーミングしかできないデバイスにGoogleが300ドルの値段を付けようとしているのはなぜかと問う、ほぼどれも同じような批判的なレビューを受け取って以来、このデバイスについては何も語っていない(The New York TimesのDavid Pogue氏は、「Nexus Qという黒い球体の購入を検討すべき顧客として思い付くのは、リビングルームがボーリング球のコレクションで占められているような人々だけだ」と書いている)。それにもかかわらず、Nexus Qが完全には消え去っていないという証拠がある。まず、GoogleはPlay Store上にNexus Qの製品ページを残しており、そのページには「現在は販売していません」と表示されている。次に、このデバイスを開発するためにGoogleはかなりの投資をしており、価格と性能は別にしても、それは優れた外観を備えた潜在的に強力な製品である。最後に、Google TVのような取り組みは、リビングルームがGoogleにとって今でも優先度が高い場所であることを示している。こうしたことから、2013年にはNexus Qが復活する可能性がある。注目していようと思う。

 これまで述べたことは2013年のGoogleについての大きな疑問の一部だが、ほかにも疑問がある。独占禁止法違反問題をめぐってGoogleが米連邦取引委員会(FTC)と和解するといううわさがあるが、これはどうなっていくのだろうか。Appleとの間で進展しつつある関係の次章では何が起こるのだろうか。Googleは、Motorolaの買収からいくらかの利益を上げるようになるだろうか。新たな大型買収の予定はあるのだろうか。「Google+」はユーザーの目的地としてFacebookと競争できるだろうか。自動運転車の内部を見られるようになるだろうか。

 どれも良い質問だ。答えを知るのが楽しみだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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