ファイル共有サービスを提供するDropboxは、ストリーミング音楽サービスを手がけるAudiogalaxyを買収した。これは、Dropboxがクラウド音楽サービスを開始する準備を進めていることを示唆する動きだ。
シアトルに拠点を置く新興企業のAudiogalaxyは、ウェブサイトのブログでこの買収を発表したが、取引の金銭的詳細は明らかにしていない。買収手続きの一環として、Audiogalaxyは、新規登録の受け付けを中止しており、プレイリストは12月末までしか利用できないと説明している。
ピアツーピア(PtoP)全盛期にファイル交換サービス大手であったAudiogalaxyは、2002年のレコード業界との和解が足かせになっていた。「史上最高の休眠サイトの1つ」というレッテルを貼られて以後、Audiogalaxyは何年も精気を失っていたが、Pandoraに似たクラウドベースの音楽ストリーミングサービスとして2012年にひっそりと再開した。
新しく開始したサービスでは、ネット接続されたどんなデバイスからでも音楽ライブラリにアクセスすることができ、音楽ストリームを推薦するプロプライエタリなアルゴリズムを利用した「mixes」を通じて、新しい音楽を発見することもできた。これらのストリーム、すなわちプレイリストは、アーティストを追加することによりカスタマイズが可能だった。
声明は、「移行」という言葉を用いてサービスの打ち切りについて説明しており、今回の買収がどちらかというと「acqui-hire」(買収による人材獲得)であることを示している。事実、Audiogalaxyの最高経営責任者(CEO)であるMichael Merhej氏は米国時間12月12日午後、GigaOMに対して「われわれのチームが持つ才能とDropboxの使命には、自然な相乗効果がある」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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