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ソーシャルメディアの成長を牽引する新興国--有元美津世のSocial Insights

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 ソーシャルメディア上では、いろいろな国の人と接するわけだが、最近、Twitterでフォローされるのは、アジアや中近東の若者が多い。アラビア語でしかツイートしないのに、著者の英語のアカウントをフォローしてきたり、日本語を勉強しているマレーシアやインド、インドネシア、ベトナムなどの高校生や大学生は、日本語のアカウントもフォローしてくる。野生の動物の写真などをFacebookでタグ付けしまくってきていたケニアの青年もいた。

 日本の読者に「アフリカの貧しい国の人は、PCも買えず、ソーシャルネットワークなんて使えないのでは?」といったコメントを受けることもあるのだが、前回、書いたように、スマートフォンなどのモバイル機器の普及で、アフリカを含む新興国でもソーシャルメディアは利用されている。

 前述のように、インドでは、家にトイレはなくても、スマホを持っている人たちがいるのだ。

伸びが大きいのは、中近東とアフリカ、次いでアジア

 インターネット人口は、1996年には66%が米国在住だったが、2012年には、それが13%となり、ネット利用者の87%が米国以外に在住している。それだけ多くの国に浸透したということで、インターネット人口の世界の分布はアジア太平洋環が一番多く41%となっている(参考資料)。

 それどころか、今後ソーシャルメディアの成長を率いるのは、新興国だ。世界のソーシャルメディア利用者(最低月に1度の利用)は、2011年の12億人弱から2012年には14億人と、伸び率は鈍化しており、今後、市場の成熟に伴い、さらに鈍化する見込みである。そうした中、一番伸びが大きいのは、中近東とアフリカ、次いでアジアだ(参考資料)。

 インドやインドネシアでは過去2年、50%以上の伸びを見せており、インドのソーシャルメディア利用者は2011年の3.8億人から1年で6億人を超えた(それでも人口浸透率は、わずか5%)。

 ソーシャルメディア利用者数の絶対数で見ると、当然のことながら、中国、インド、米国、インドネシア、ブラジルと世界でもっとも人口の多い国々が上位を占めている。

 Facebookも、利用者数では米国、ブラジル、インド、インドネシアが上位を占めているが、人口浸透率では、カタール(82%)やブルネイ(65%)などの小国を別にしても、アラブ首長連合(67%)やシンガポール(62%)では6割を超えており、5割を超えている国は、チリ(58%)、ノルウェー(58%)、台湾(57%)など多数ある(Socialbakers)。

 LinkedInも、世界200カ国で利用者数は1億9000人近くに及ぶが、その63%が米国以外の在住者だ。利用者数では、米国(8800万人)に次いで多いのがインドで、1700万人を超えており、ブラジルでも1000万人を超えている。

 ただし、一部の新興国では、海外のSNSが禁止されていたりすることもあって、幅を利かせているのは独自のSNSだ。ソーシャルメディアの利用者は、3億人以上にのぼり、世界最大のソーシャルメディア国である中国では、QZoneや新浪微博を始め、利用者が1億人を超えるSNSが複数ある。

  ロシアは2011年9月、ユニークビジター数でドイツを抜き、ヨーロッパで最大のインターネット国となった。ロシアでSNSといえば、ユニークビジター数4000万人のVkontakte、3150万人のOdnoklssnik(同窓生の意)であり、1190万人のFacebookを引き離している。(ComScore) さらに、政府がFacebookのようなSNSを始めるらしい。

 海外に進出する企業は、今や、ソーシャルメディアも戦略の一部として組み入れる必要があるが、世界に10億人のアクティブユーザを有するFacebookでも国によって普及度は違い、対象国によって、その戦略を変える必要があることは言うまでもない。

有元美津世(ありもと みつよ)
大学卒業後、日米企業勤務を経て渡米。MBA取得後、独立。16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。現在は投資家。在米26年。
著書に『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』(ジャパンタイムズ)、『図解アメリカのソーシャルメディア・ビジネスのしくみ』(あさ出版)、『英語でもっとSNS! どんどん書き込む英語表現』(語研)、『英語でTwitter!』『プレゼンの英語』『英文履歴書の書き方Ver.2.0』『面接の英語』(ジャパンタイムズ)
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