いよいよ試聴していく。今回の2モデルは、それぞれドライバが異なるため音色の違いが楽しめそうだ。試聴するプレーヤーはiPod nanoで、イコライザはフラット。iTunesで楽曲購入する際のビットレート、128kbpsにてさまざまなジャンルの音楽を聴いてみる。
ロックから、エリック・クラプトン「Change the World」
【MXH-DBA700】鳴るべきところで音が聴こえるイメージ。定位が明瞭で、ピッキングや運指やコーラスパートなどが捉えられ、総じて豊かに感じられる。
【MXH-DD600】ギターとボーカルがより前面に出てくる。演者との距離が近くなり、音が明るくなる印象。音の好みが分かれるところだ。
ヒップホップから、エミネム「My Name Is」
【MXH-DBA700】思った以上にとがった印象でキレもある。細やかに鳴る音がしっかりサポートされるので奥行き感も感じられる。
【MXH-DD600】は予想通り、得意ジャンルのようだ。メインボーカルと左右から入ってくる掛け合いの声や音をしっかり拾うため、ライブ感があって楽しい。
テクノから、ダフトパンク「Derezzed」
【MXH-DBA700】上下左右といった空間を感じられる広さがある。すごく明瞭になるというわけではないが、奥行きもあるため意外と合う。
【MXH-DD600】音自体がもっとエモーショナルになり、疾走感が加わるイメージだ。エネルギッシュで壮大な空間は、曲の世界観と近しい。
女性ボーカルものから、ノラ・ジョーンズ「Don't Know Why」
【MXH-DBA700】ヴォーカルはしっかり聴こえながらも、やや奥で優しく弾いているギター、横から心地よく耳に入ってくるピアノなど、ステージのイメージが湧きやすい。
【MXH-DD600】「MXH-DBA700」と比べると少し音色が違う感じだが、雰囲気があるのはこちらかもしれない。ヴォーカルには艶が加わって、ピアノとギターのセッションも気持ちいい。
ジャンルによって、得意不得意がもう少しはっきり分かれるかと予想していたが、それぞれに個性があるため甲乙つけがたい試聴結果となった。あえて分けるとしたら、トータル的なバランスを求めるなら「MXH-DBA700」、豊かな音場表現を求めるなら「MXH-DD600」という見立てになりそうだ。
2モデルには、店頭想定価格で約2000円という値段の差はあるものの、上下モデルという印象は感じられない。いずれのモデルも、高いコストパフォーマンスで高音質サウンドを存分に体感させてくれるヘッドホンであることは間違いないだろう。
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