--Googleは当初、Androidでの決済の少なさを繰り返し指摘されてきました。Androidユーザーに財布を開いてもらい、コンテンツやアプリを購入してもらうのは困難でした。その状況はどのようにして変わったのでしょうか。
Rosenberg氏:われわれがこの数年間に行ってきたのは、デジタルグッズの小売業者としてのGoogleが持つ能力のいくつかの側面に投資することでした。作用と反作用の力学が非常に多く発生しており、好影響を及ぼすだろうと考えられることを実行すると必ずその通りになる、ということに気が付きました。アプリ開発者コミュニティー向けにアプリ内課金のサポートを実装したときには、アプリおよびゲーム開発者から大きな支持を獲得し、アプリ内課金が当社のアプリおよびゲーム決済の大半を占めるまでになりました。これは最初に劇的な成果を示し始めたものの一例です。われわれはその後、通信キャリアとの統合を図り、彼らの課金ソリューションを利用できるようにする取り組みに投資しました。
現在、Androidのインストールベースの50%近くが、自分の契約している通信キャリアの携帯電話利用料金請求書を通してアプリやゲームなどのコンテンツの料金を支払うことができます。われわれは先頃、その対象にVerizonを追加し、非常に喜んでいます。より新しい当社のコンテンツサービスに関して言えば、国際市場への展開に非常に積極的に取り組んでいます。その結果、Googleの電子ブックサービスは現在、10カ国で提供されています。映画サービスは9カ国、音楽サービスは6カ国でそれぞれ提供されています。予想通り、われわれが国際市場に進出するたびに、われわれのビジネスは拡大しています。2012年夏、Googleはそれらすべてのサービスを1カ所に集約したタブレットを発売し、それはコンテンツを消費する中心的な場所になっています。Googleが計画を、つまりビジネスの拡大につながると考えられるさまざまなことを策定し、その計画を実行に移してビジネスを拡大させていることに私は励まされています。
--Androidのリーチと成長が成功の秘訣だということですね。Android所有者があまりにも多くなり、コンテンツ企業はそれを無視できなくなっています。
Rosenberg氏:私がチームに加わった2年強前のことを思い返してみると、われわれはその戦略に取り組み始めたばかりで、当時のAndroidインストールベースは、当社が今日までに蓄積してきた5億件以上のアクティベーションのごく一部にしかすぎませんでした。したがって、アクティベーション件数の増加は急激で、それはGoogle Playのようなサービスにとって驚異的なディストリビューションベースとなってきました。しかし、ほかにも留意しておくべきことがあります。それは、われわれがそのサービスをGoogle Playと呼ぶのには理由があるということです。それはAndroidだけを意味するのではなく、Googleでもあるのです。Androidのリーチに加えて、われわれにはウェブ上におけるGoogleのリーチもあります。当社のすべてのコンテンツサービスは、Androidデバイスだけでなくウェブブラウザからもアクセスできるように設計されています。当社の戦略に関して私が本当に気に入っていることの1つは、それが単なるAndroid戦略ではなくて、Googleの全社的な戦略だということです。
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