米Expediaが運営する日本向けの旅行予約サイト「エクスペディアジャパン」は11月18日、世界22カ国の16歳以上の有職者男女を対象にした有給休暇(有休)の国際比較調査の結果を発表した。
年間の有休支給日数を調べたところ、日本の支給日数は2011年より2日多い13日で、2011年より支給日数が増加した世界で唯一の国となった。一方、有休の未消化日数は2011年の6日から8日と2日増え、消化率38%と引き続き世界ワースト1位という結果になった。米では18%、日本では17%が、有休支給日数がゼロと回答した。
有休をすべて消化しない理由を聞いたところ、日本では「経済的な余裕がない」がトップで、以下「同僚から否定的な見方をされる」「家族などとスケジュールがあわない」「計画不足」「繰り越しができない」となった。
一方、世界では「家族などとスケジュールがあわない」がトップで、以下「繰り越しができない」「経済的余裕がない」「計画不足」「消化しない場合、手当が支払われる」という結果となった。
「同僚から否定的な見方をされる」と感じている割合は、アジアで全体的に高かったが、その中でも主な理由として挙げているのは日本のみだった。「上司が有休に対して否定的である」と回答したのも世界で4位と上位であることから、日本の有休消化率の悪さは、物理的な問題よりも人間関係に起因するものが大きいようだと分析している。
有休支給日数が少ないのは、1位が韓国と台湾の10日、3位が米国12日、4位が日本13日、以降はマレーシアとシンガポールが14日間と続き、米を除くとアジア圏が独占する結果となった。そのうち、韓国は7日間消化、台湾は10日間すべて消化している一方で、日本が消化しているのは5日間のみと圧倒的に少なく、支給数の少ないアジア諸国の中でも日本の未消化率は高いことがわかった。
休暇中も「仕事のことを決して忘れない」と回答した割合は、日本が世界で最も多く18%、次いで韓国が14%、インドが12%、台湾が11%、米が11%という結果。休暇中に仕事のメールや電話を「確認する」と回答した割合はインドが最も高く94%、ブラジルが93%、イタリアが90%で、以下、マレーシア、台湾、メキシコ、フランスと続き、日本は86%で8位だった。
この2つの結果に加え、有休未消化の理由として「仕事が人生だから」と回答した割合が世界で最も多かったことから、世界一の仕事人間はインド人だといえるかもしれないと推測している。
有休中に一人旅に行くと答えた割合は日本が世界で最も多く、世界平均の約2倍という結果となり、日本人の一人旅好きが明らかとなっている。旅行に行く相手は、世界では1位「家族」、2位「恋人や配偶者」、3位「友人」、4位「親戚」、5位「一人」であったのに対し、日本は1位「恋人や配偶者」、2位「家族」、3位「友人」、4位「一人」、5位「親戚」という結果となった。
調査は9月13日~10月12日に日本のほか、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、インド、オーストラリア、メキシコ、ブラジル、カナダ、アメリカ、アイルランド、オランダ、ノルウェー、イギリス、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス、デンマーク、スウェーデン、アルゼンチンの16歳以上の有職者男女を対象にネットアンケートで実施。サンプル数は8684人。
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