10月26日午前0時、「Windows 8」の販売が始まった。
東京・秋葉原の電気街では、ZOA秋葉原本店、パソコンショップアーク、じゃんぱら秋葉原3号店、TSUKUMO eX、TWOTOP、あきばお?6号店、ドスパラパーツ館、ドスパラ秋葉原本店、アールモバイル秋葉原店、FreeT、Faith/パソコン工房、マウスコンピューター、ソフマップリユース総合館の13店舗が、カウントダウンを行って深夜0時に販売を開始。日本マイクロソフトの樋口泰行社長もカウントダウンに参加し、発売を盛り上げた。
前夜祭終了後のベルサール秋葉原では、日本マイクロソフト関係者や業界関係者だけに留まらず、午後11時30分を過ぎても一般の来場者が真剣な表情で発売前のWindows 8搭載デバイスの説明を聞く姿が見られたのが印象的だった。
午後11時30分に会場にいた日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏は、「この会場では各社のデバイスを中心に展示したが、多くの人たちが興味を持ってくれている。こんな遅い時間までこれだけの人がいてくれるというのは予想外だった。従来のWindowsの発売時とは異なり、発売直前まで多くの情報を外に出さないなど、パートナー各社もマイクロソフト社員も戸惑いながら取り組んできたが、事前の予約数などを聞くと大変好調。手応えを強く感じている」などとした。
午後11時45分になると、樋口泰行社長がベルサール秋葉原の会場に少し足早に到着。「いまは時間に遅れないようにしなくちゃ、という気持ちだけ」と笑いながら、深夜0時の発売にあわせパーツ通りに向けて歩き始めた。
パーツ通りでは午後10時から各店舗が特価品販売や掘り出し物を販売したほか、りんご飴やソフトクリームの販売、さらには振る舞い酒も行っており、すでに多くのユーザーが駆けつけていた。そこに日本マイクロソフト関係者や報道関係者が流れ込んだため、パーツ通りはさらにごった返す格好となった。
最初に樋口社長が訪れたのはドスパラ秋葉原本店。ここでは畑谷浩治取締役社長兼COOが樋口社長と歓談。同店で行われていたイベントの盛り上がりなどについて情報を交換し、ここでWindows 8の出足に手応えを感じたようだ。
2店舗目に訪れたのがTWOTOP。ユニットコムの前谷正弘取締役が樋口社長を出迎えた。ここでカウントダウンを行うことになった。樋口社長は前谷取締役から「Windows 8の予約が3000本を超え、秋葉原と日本橋(大阪)の店舗はすでに完売になった」という話を聞き、「ありがとうごうございます」と回答。「明日以降も是非がんばってください」と、26日以降の発売にも期待を寄せた。
深夜0時の約4分前から樋口社長はTWOTOP店頭にスタンバイ。ここで急遽、カウントダウンに参加することを決めた。店舗の奥ではお笑い芸人のネゴシックスによるイベントが進んでおり、歓声が上がるとそれに応えるように拳を突き上げる樋口社長の姿が見られた。
ネゴシックスは「今日は芸名をネゴエイトにします」などとして、Windows 8の発売を盛り上げていた。
カウントダウンは15秒前ぐらいから自然に始まり、「0」のカウントとともに、まわりから大きな歓声があがった。樋口社長は拳を突き上げ、大きな拍手とともに発売を祝い、さらにユニットコムの前谷取締役とハイタッチをしながら喜びを表現した。
続いて樋口社長はパーツ通りから離れ、中央通り沿いのTSUKUMO eXに向かった。
ここでは同店を運営するProject Whiteの鈴木淳一取締役副社長が樋口社長を迎え入れ、店頭でしばらく歓談した。秋葉原最大規模となる200人以上が店頭に列を作っていることや、カウントダウンにあわせてWindows 8の垂れ幕を公開したことなどを説明した鈴木社長は「手応えを感じている」と語り、報道関係者からの要求によって鈴木社長とのツーショットでカメラに収まった樋口社長は「大爆発」と掛け声をかけ、Windows 8の盛り上がりぶりを自ら表現してみせた。
午前0時を挟んで約30分間に渡って秋葉原での各店舗の発売イベントに参加した樋口社長は、「この日を迎えるまでは出産前の不安のようなもので、あるときはポジティブに考えたり、あるときは大丈夫かなと思ったりしたが、こんな深夜にも関わらず多くの方々に並んでいただき、さらにお買い上げをいただいている方々をみて、予想以上の盛り上がりにさらに強い手応えを感じた。不安は一気に払拭した。久しぶりに秋葉原を盛り上げることができたと考えており、この勢いで年末商戦を盛り上げていきたい」と語った。
また、日本マイクロソフト コンシューマー&パートナーグループ担当執行役常務の香山春明氏は、「多くの方々に集まっていただいたことを見ても、Windows 8に対する期待が高まっていることがわかる。業界全体で盛り上げていきたい。10月26日をきっかけにして『Windowsもなかなかやるなぁ』ということを感じていだたけるのではないだろうか。これからは大変な戦いになるが、Windows 8の良さをますます理解してもらいたい。これからが大切である」と語った。
26日深夜のカウントダウン販売によって、いよいよWindows 8の販売がスタートした。
藤本氏は「これまでの準備期間が短かったような、長かったような、なんともいえない気分」と表現しながらも、続けて「これからは多くの方々にWindows 8を搭載したデバイスを体験してもらいたい」と語った。
また香山氏も「Windows 8のポテンシャルを最大限に引き出そうとした結果、各社からアイデアが生まれ、様々な形のデバイスが登場することになったといえる。これはユーザーの選択肢が広がっていることにもつながっている。幅広いデバイスのなかから最適なものを選択してほしい」と語る。
深夜0時30分を過ぎるとJR秋葉原駅の終電が近くなるが、それでもまだ秋葉原には多くのユーザーが残っていた。
樋口社長は視察後に「ちょっと興奮しているので寝られるかなぁ」と言い残して、午前1時近くに秋葉原を後にした。
10月26日は、まずは早朝からヨドバシカメラマチルメディアAkibaとビックカメラ有楽町でWindows 8発売セレモニーが開催される。樋口社長はこれらのイベントに参加する予定だ。
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