現時点で判断を下すのが時期尚早であるのは明らかだ。しかし、Nexus 7とKindle Fire HDはそもそも最初から多少異なるユーザーをターゲットとしていることは注意してほしい。Nexus 7はゲーム愛好者や、マルチメディアが好きな人、さらに、「純粋な」Jelly Beanを使ってみたいというAndroidファンを魅了している。一方Kindle Fire HDは、Amazon Prime会員にとって魅力あるもので、自分が受けられる会員サービスを最大限に活用しつつ、タブレットの価格は低く、メモリ容量は大きく、スクリーンは広くしたいと考える人向けだ。
では、iPad miniはどのような立場にあるのだろうか。確かに、既存のAppleファンはiPad miniに自然と引きよせられるが、iPad miniが実際にどのくらいよいのかという点では疑問がある。もちろん、それはライバル製品よりも軽くて薄いが、スクリーン解像度は、Appleが誇る水晶のような透明さに欠けているし、バッテリ持続時間はライバル製品と同程度だが、しのぐほどではない。
その上、iPad miniのA5デュアルコアプロセッサは、Nexus 7のクアッドコアCPUに簡単に負けてしまうだろう。もちろん、これらのタブレットを米CNET内でテストしてみなければ、実際の性能がどのくらいかは分からない。
2種類の色と、3種類のメモリ容量、4G LTE接続が可能な携帯ネットワーク接続オプションを提供すれば、確かに市場をiPad miniであふれさせることになるだろう。特に、VerizonとAT&Tのデータ共有プランを使うものが増えるだろう。iPad miniは、AT&T、Sprint、Verizonで提供される。しかし筆者は、「Appleは、ライバルを打ち負かしたはずの価格を逃した」という米CNETのMolly Wood記者の意見に賛成だ。
筆者の考えとしては、Appleは製品の伝統と、高い普及率という点では有利かもしれないが、価格が手ごろで、ポータブルな中間的デバイスを慎重に探している人については、より小型のタブレットの方にもっと大きな競争の場が広がっているように思われる。さらには将来のAndroidタブレットや「Windows 8」搭載タブレットにも扉が開かれているように見える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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