オランダの裁判所は現地時間10月24日、モバイルソフトウェアのいわゆるピンチズーム機能について、Appleが保有する特許をサムスンは侵害していないとの判断を下した。この機能はユーザーが2本の指を使って画面を拡大または縮小するというもので、現在のモバイルOSを構成する中心的な要素となっている。
今回の判決の数カ月前にも、Appleは競合のHTCとGoogle傘下のMotorola Mobilityを相手取ってピンチズーム特許を主張し、ドイツと英国でも同様の訴訟を起こしたが、どちらでも敗訴している。それぞれの訴訟においてAppleは、自らの特許が侵害されていると同社が考える製品を販売禁止にするよう求めていた。
これまでのところ、Appleもサムスンも両社同士の特許訴訟で決定打を奪えずにいる。Appleは8月、陪審が「iPhone」を製造するAppleの特許の一部をサムスンが侵害したとの評決を下したカリフォルニア州サンノゼの裁判所で、勝利に最も近づいた。この陪審は、Appleが10億5000万ドルの損害賠償とサムスン製品を販売禁止にできる権利を手にするための道を開いた。だが、これが実現するまでには、控訴が繰り返されると予想されることもあって、まだまだ長い時間がかかりそうだ。
米CNETは今回の判決についてAppleとサムスンにコメントを求めているが、本稿執筆時点で回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス