グーグルは10月11日、ネットや広告に不慣れな企業・店舗などでも、簡単な操作で利用できる新たなオンライン広告サービス「AdWords Express」を開始すると発表した。従来の検索連動型広告「AdWords」を上位版と位置づけ、広告事業をさらに拡大したい狙いがある。
AdWords Expressは、住所や業種などの基本的な情報を入力し、広告文を作成するだけで、Googleの検索結果やGoogleマップ上に、店舗やサービスの広告を出稿できるサービス。店舗・サービスの所在地に合わせて、自動的に近隣地域を対象に絞った広告を配信できるため、「地域密着型ビジネスに最適なサービス」(同社)だという。広告主は自社サイトを持っていなくても利用できる。
AdWords Expressの設定は、「基本情報の入力」「広告の作成」「支払い情報入力」という3つのステップを通じて、約5分程度で完了する。ユーザーは、1700以上の業種の中から自身の業種を選択し、広告タイトル、広告文を入力するだけで、自動的に適切な検索キーワードに対して広告が配信される。広告は、検索結果画面の上部、あるいは右側に掲載されるだけでなく、Googleマップ上にも表示される。設定が終わると、広告の配信や管理は自動的に行われる。
新サービスでは、従来のAdWordsと同様、見込み顧客が広告をクリックした時にだけ課金が発生する。また、1カ月の上限予算を設定すれば、その予算の範囲内で自動的に最適な広告配信を行うことができ、予算管理も自動化されるという。予算は、月間の推定クリック数に応じ、段階的な額が選択肢として推奨されるが、ユーザーは予算範囲内から任意の額を選ぶこともできる。
AdWordsは、広告主が掲載したい広告と、その広告に関連したキーワードを選択し登録。検索結果と広告はこのキーワードによって連携する仕組みだが、ネット広告に不慣れな店舗などは、キーワード選びや予算設定が難しいと感じる向きがあった。
AdWordsはすでに多くの企業に利用されているが、「もっと簡単に利用できるオンライン広告を求める層もいるため、新たなオンライン広告の形式として、AdWords Expressを開始した」(グーグル Small&Medium ビジネス マーケティング マネージャの東後澄人氏)という。同社はAdWords Expressによって「『AdWords』より裾野の広いユーザーの増加を図る」としている。
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