YouTubeが「Content ID」について、大幅なアップグレードを実施している。Content IDは、フリーランスの製作者から大手メディア企業まで、あらゆるユーザーによって投稿された動画の著作権ポリシーとコンテンツの管理を扱うデジタルツールセットだ。
アップデートの大部分は、コンテンツの適法性をめぐる申し立て、ならびにこれに対する異議が発生した場合の対処法に関連するものだ。これまで、3000人以上のコンテンツ所有者がContent IDシステムに延べ50万時間以上の参照ファイルを提供している。
第1の変更点は異議に関するプロセスの刷新で、これによりContent IDによる申し立てに対して異議があるユーザーに、より多くの選択肢が与えられる。この新プロセスで重要なのは、動画をアップロードしたユーザーが異議を提出した場合、コンテンツ所有者は違反の申し立てそのものを解除するか、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づく正式通知を送付するか、いずれかの選択肢を選ぶことになるという点だ。
第2の変更点として、意図しない申し立てを検出する機能が改良された。アルゴリズムが新しくなり、無効の可能性がある申し立てを精査する手動プロセスも導入された。
著作権管理製品マネージャーを務めるThabet Alfishawi氏は米国時間10月3日付のYouTubeの公式ブログで、Content IDシステムにアップロードされる参照ファイルは1000万本以上にのぼるため、当然ながら間違いも起こり得ると説明した。
Alfishawi氏はさらに、Contents IDの中心にあるのは、YouTube上のすべての動画の中からYouTubeパートナーのコンテンツを識別するよう設計されたマッチング技術だと付け加えた。今回のアップグレードによってこの機能が強化されており、今後も引き続きアルゴリズムを改良し、さらに包括的な参照ライブラリを構築していくという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」