最先端IT・エレクトロニクスの展示会「CEATEC JAPAN 2012」が幕張メッセで開幕した。10月2~6日まで開催され、10月3日から一般入場が開始される。
2012年もさまざまな製品が展示されているが、ナビゲーション関係ではカーナビのほか、自転車のナビ、さらにはスマートフォン上のナビゲーションアプリなども多数展示されていた。
クラリオンは北米で発売中のスマートフォンコントローラー「NEXT GATE」を展示している。NEXT GATEはスマートフォンの外付けディスプレイになる製品で、現地では250~280ドルほどで販売されている。
iOSに対応しており、iPhoneを接続してNEXT GATEの画面上で操作する。カーナビゲーションアプリをはじめ運行管理などにも活用でき、スマートフォンの多機能さやアプリによる汎用性を活かしたデバイスとなっている。スマートフォンを直接設置する場合と比べ、画面の大きさやダッシュボード上に設置できる耐温度性能など、車載機器としての性能も持っている。
日本での発売は未定だが、2013年春に発売される可能性があるという。なお、ブースでは北米でも未発売のAndroid OS対応のNEXT GATEも展示。Android端末の画面を表示するなど、その性能や使い心地を試せるようになっている。
パイオニアは、同社のカーナビゲーションのエントリーシリーズである「楽ナビ」の最新モデル「AVIC-MRZ009」などをブースに展示。最新モデルでは、画面の前に手をかざして操作する「エアジェスチャー」対応機を揃え、操作性を高めた。
運転中に画面を注視できないカーナビの特性上、決められた場所を指でタッチするタッチパネルでは操作がしにくいが、エアジェスチャーであれば、画面の前に手をかざすだけで操作ができるため、運転中の安全にも寄与できるとしている。操作は設定によって変更でき、手をかざして移動する方向によって、さまざまな動作を割り当てられる。
また、楽ナビシリーズの派生モデルとして「AVIC-MRZ007」の内蔵ソフトウェアに、EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッドカー)の走行サポート機能を持たせた「AVIC-MRZ007-EV」も同時に発表された。EVの利用時に気になる走行可能距離を地図上で表示できるほか、充電設備の場所だけでなく現在の利用状況もリアルタイムで得られる。車両への設置は一般的なカーナビと同様で、特にEV向けモデルだからといって配線が増えるということもないという。
ナビゲーションアプリの老舗ともいえるナビタイム・ジャパンは、スマートフォン向けナビゲーションアプリを一挙に展示した。
カーナビアプリの上位版(年額5700円)で、地図データを端末側で保持できる「カーナビタイム for SmartPhone」は、車のインテリアに合わせて壁紙を変えられるメニュー画面を持ち、ECOルートや景観優先ルートなど多数の機能を搭載するのが特徴。「いつもの道優先」機能によって、走行頻度の高い道を優先的にルートとして使う機能などを実際に試すことができる。
そのほかのナビゲーションアプリでは、自転車に特化した「自転車NAVITIME」を展示。坂道表示機能やサイクリングロードの詳細情報なども確認できる。バス情報の「バスNAVITIME」は同じ場所に向かいながら系統の違うバス路線の時刻をまとめて表示したり、最寄りやターミナル駅のバス停情報を細かく表示するなど、単なるバス時刻表から大幅に機能アップしたバス案内アプリとなっている。
また、次世代のカーナビとして、HTML5上で動作するナビゲーションをグーグルのAndroidタブレット「NEXUS 7」で動作させるデモを参考展示。HTML5でプラットフォームを問わずにサービスを提供するとしているが、HTML5が動作するブラウザの表示速度や、ブラウザごとに再現性が異なるなど、実用化までの課題は多いという。
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