アマゾンの新電子書籍リーダー「Kindle Paperwhite」--使用感や旧機種との違いをチェック - (page 3)

David Carnoy (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年09月22日 07時30分

そのほかの機能

 新しいUI以外にも、言及する価値のある顕著な機能が1つある。それは、Paperwhiteがユーザーの読書のスピードを追跡して記録し、章や書籍の残りを読了するのに必要な時間を教えてくれる、ということだ。同デバイスはユーザーの平均的な読書スピードを「学習」し、その平均速度に基づいて計算する。Amazonがこの機能を旧モデルに追加するかどうかは筆者には分からないが、これは確かに気の利いた機能だ。

 Paperwhiteに欠けている機能の1つが音声だ。AmazonはKindle Touchで提供されていた音声サポートを廃止している。これはオーディオブックのファンには残念なことかもしれないが、どのみち、昨今のユーザーの大半はおそらくスマートフォンやタブレットで音声を楽しんでいるのではないか、と筆者は考えている。

さまざまなモデル

 Kindle Touchと同様、Paperwhiteにも複数のモデルが用意されている。Wi-Fiのみに対応する基本の「Special Offers(広告付き)」モデルはたったの119ドルだ。Wi-Fiに加えて3Gにも対応するSpecial Offersモデルは179ドルである(3GサービスはAT&Tが無料でバンドルしており、世界中で利用できる)。いずれのモデルも米国時間10月1日に出荷予定だ。Amazonは両モデルの広告なしバージョンも提供する予定だが、消費者の間でそれらのバージョンの人気は明らかに低い。

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提供:James Martin/CNET

 すべてのモデルに2Gバイトのメモリが搭載されており(ストレージに利用可能なのは1Gバイト)、メモリ追加用の拡張スロットは設けられていない(これは残念だが、予想されていたことだ)。Amazonによると、同デバイスには最大1000冊の書籍を保存できるという。しかし、購入した書籍はクラウドに保存されるので、ユーザーはデバイス内のコンテンツを出したり入れたりする可能性が高い。

 Kindle Touchは販売終了となるが、Amazonは標準の第4世代KindleのSpecial Offersモデル(「Kindle」というシンプルな名称に改名された)は継続して販売しており、9月14日より70ドルに値下げされている。

結論

 ライトを内蔵するこうしたE-Inkリーダーを作るのは、非常に難しい作業だ。そして、NOOK Simple Touch with GlowLightと同様に、エンジニアは何カ月もかけてPaperwhiteを開発した。難しいのは、ライトが画面に均一に広がるようにし、その一方で、ライトを画面全体に広げるための特別な層(「ライトガイド」)を画面に追加するときに、コントラストが下がらないようにすることだ。Paperwhiteの場合は、静電容量方式タッチスクリーンへの移行と重なったため、複雑さが増している。

 こうしたすべてのデバイスで行っているのと同様に、筆者はしばらくの間、Paperwhiteでさまざまなことを試して、潜在的な欠陥やバグを見つける作業をしたいと思っている(Amazonのような企業は、パフォーマンスを改善したり、機能を追加したりするファームウェアアップグレードを必ずリリースする)。ただし筆者の第一印象は、PaperwhiteはKindleのE-Inkラインアップにとって大きな進歩である、というものだ。目覚ましい飛躍とはいかないかもしれないが、それでもPaperwhiteは多くの人が待ち望んでいたKindleであり、そのような人々に感銘を与えるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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