1つの文化となっている習慣が変わる時はいつも、われわれは切なく見守るか単に気付かないかのいずれかだ。
そこで今回の質問はこうだ。皆さんはまだ、わざわざ留守電を残しているだろうか?そして誰かが皆さんの留守電にメッセージを残した時、あえてそれを聞いているだろうか?あるいは発信者だけ確認してコールバックしているだろうか?
決して詮索しているのではない。米国時間9月4日にVoIPサービスのVonageが発表した調査結果が、ことによると真実なのではないかと考えているだけだ。
USA Todayによると、Vonageは、人は留守電というものにこれ以上付き合わされるのに耐えられないということを明らかにしたという。
留守電は、「Walkman」や音楽CDの「Now That's What I Call Music!」シリーズと同じ道を辿っているのだ。
Vonageのユーザーが2012年7月に残した留守電メッセージの総数は、前年同月より8%少なかったらしい。さらに、再生されたメッセージの数は14%減少したという。
Vonageは、メールやチャットの普及や、人々がもはやわざわざ電話を掛けなくなったという事実が、この負のスパイラルに影響していると推測している。
同社のプロダクトマネジメント担当シニアバイスプレジデントのMichael Tempora氏はUSA Todayに対し、以下の痛ましいコメントを語っている。「ユーザーは留守電の応答メッセージやプロンプトの全てを順番通りに聞かされることにうんざりしている」
Tempora氏によると、Vonageは、留守電メッセージをテキスト化することで、面倒を嫌う超多忙な人々を助けようとしているという。こうすれば、人々はテキストや電子メールの形でメッセージを受け取ることができる。
しかし、文字にできないことも確実にある。文字にしてしまうと、親しみ深い感じや緊急性までもが失われてしまうだろう。
もし夫からのメッセージが以下のようなものだったらどうだろう。「浮気相手のために出て行ってやるよ、この冷徹クソババア」
夫の実際の声のトーンを聞いて、彼が冗談を言っているか酔っているかを確認したくなるに違いない。あるいは同じくらい酔った仲間が下品ないたずらをしているのかを。
留守電メッセージを受け取った時、発信者にテキストメッセージを送信して重要な用事かどうかを尋ねる人も確かにいるようだ。他人が費やしたエネルギーが自分の時間に値するかどうかを尋ねるためにわざわざエネルギーを費やすなんて、まれに見る傲慢で間抜けな人間のやることだ。
実際、われわれは留守電だけでなく、電話を掛ける時代すら通り過ぎてしまったのかもしれない。
しかし、こんなテキストメッセージを送るよりは確実にマシな方法で葬ることができるはずだ。「何か用?それって重要?」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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