Nokiaは米国時間9月5日、同社の最新主力スマートフォン「Lumia 920」を発表した。Microsoftの「Windows Phone 8」OSを搭載する同社初の端末である。
Nokiaの最高経営責任者(CEO)を務めるStephen Elop氏は、鮮やかな黄色のLumia 920を披露した。サイズは、前機種「Lumia 900」よりも大きい。Nokiaはその後、より小型の下位機種である「Lumia 820」も披露した。
Nokiaは今、スマートフォン業界で再度大きな勢力を取り戻そうと取り組んでいる。一方のMicrosoftにとっても今回のイベントは重要なものだ。同社プラットフォームを普及させるうえで、Nokiaの成功は不可欠だからだ。Nokia以外にも「Windows Phone」搭載端末を開発するメーカーは存在するが、同OSのみに焦点を当てる企業はNokiaだけである。
記者会見では、Nokiaのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるJo Harlow氏が、ワイヤレス充電、「Nokia Maps」(オフラインサポート付き。Nokiaが「City Lens」と呼ぶ拡張現実機能を含む)、強力な「PureView」カメラ、NFCサポートなどの主要機能を詳しく説明した。
またNokiaは、Lumiaに搭載されているカメラを、同端末の最も際立った特長であるとして強調した。Lumia 920のカメラは、画素数は「808 PureView」ほど高くはないものの、同モデルに見られるカメラ技術をベースとしている。動きに反応してレンズのバランスを維持する「フローティングレンズ」を採用し、シャッター速度を遅くして入射光を多くすることが可能になっている。Nokiaによると、競合する他のスマートフォンのカメラの5~10倍の光量を取り込むという。
Lumia 920に搭載されているワイヤレス充電機能も、世界初というわけではないが、市場に出回っている多くの現行スマートフォンにはあまり見られない機能である。ワイヤレス充電規格「Qi」に対応しているため、他のQi対応充電器とも互換性があるはずである。ただし、Lumia 920には標準の有線の充電器が同梱され、数種類のワイヤレス充電器は別売りで提供される予定である。
4.5インチのWXGAディスプレイを採用し、Nokiaはこれが市場で「最も明るく」「最も高速な」スマートフォン画面である主張している。
Lumia 920の多彩な機能の最後に紹介されたのは、NFCサポートである。NFCは、モバイル決済用のソリューションとして宣伝されることが多いが、Nokiaはこれを、NFC対応スピーカーと組み合わせて簡単に音楽を再生するためのソリューションとしてデモした。端末でスピーカーをタップすると、パスコードを入力することなくワイヤレスで音楽が再生できる。
Lumia 920は、イエロー、レッド、ホワイト、グレー、ブラックの5色で提供される予定。
Nokiaは、Lumia 820も発表した。ディスプレイが4.3インチの同モデルは、microSDスロットを搭載し、交換可能なカバーが複数の色で提供される。このカバーはワイヤレス充電にも対応する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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