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新iPhoneにまつわる精度の高そうな「噂」まとめ--松村太郎のAppleニュース一気読み

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 8月27日~9月2日のAppleに関連するCNET Japan/ZDNet Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。

 いよいよ9月になった。今月から来月にかけてのAppleのニュースは、まもなくアナウンスされる予定とされる次世代iPhoneの話題に集中することになりそうだが、Apple Storeの前に列をつくるのは、9月末だけではないかもしれない。

Appleの新製品に関する、ここまでの情報

 まずは、まもなくの更新が予測されている次世代iPhoneについて。名前は「iPhone 5」なのか、iPadのように「The new iPhone」になるのか。いずれにしても、iPadも区別のために「iPad 3」で通っており、「iPhone 5」でも通じることになるはずだ。

 近年のiPhone発売前は、設計図やパーツといった精度の高すぎる「噂」が、これまた競合製品の発売日近辺や、人々がiPhoneから関心をなくす端境期を狙うかのように流れ出てくる。もちろん、偶然ですよね、きっと。

 現在のところの情報をまとめると、次のようになる。

LTE対応:iPadと同様、LTE対応はするだろう。米国ではLTEは場所にもよるが都市では10Mbps前後で利用でき、固定回線を合わせても最も高速なアクセス手段の1つとして期待されている。しかし料金プランは米国のこれまでの3G回線と同様、従量課金が踏襲されるとみられており、高速回線を日本のように思い切り楽しむわけにはいかないだろう。日本人の関心事として、ソフトバンクとauはとにかく、ドコモXiなどもサポートするのかどうか。そして世界的に需要が一気に高まる場合、パーツの調達などは大丈夫なのかどうか、というところだ。

プロセッサ:新しいiPadと同様のA5Xになるのだろうか。あるいはA5チップ並みの消費電力になれば、ライバルのことを考えてもクアッドコアを投入してもよいかもしれない。

ディスプレイ:一番の進化のポイント。4インチ、1136×640ピクセル、16:9の縦長シェイプに。

ドックコネクタ:おなじみ30ピンのドックコネクタから、小型化。ピンの数は諸説あるが、とにかくコネクタが小さくなってスピーカとマイクの開口部が広がるのがポイント。

カメラ:今でも割と満足だが、センサの大型化、カラーフィルタ、暗い環境での撮影の向上などに手を入れるかもしれない。

nano-SIM:筆者にとっては関係ある問題だ。現在筆者は、米国VerizonのiPhone 4Sを契約してコールセンターに電話をかけ、実質的に「米国外SIMロックフリー」にしてもらい、日本に帰ってくるときには元々あったドコモ回線のSIMで利用している。microSIMからnanoSIMに変更される場合、今みたいにSIMフリーのiPhoneを気軽にドコモで使えなくなるかもしれない。

バッテリ:技術革新などは期待薄。大きくなるディスプレイ、プロセッサの高性能化、LTE対応と、電池が持たなくなる要因満載。薄型化と画面サイズの拡大という端末の変化の中で、どのような増減があるのだろう。

サイズ:幅は変わらず、薄くなり、縦の長さが伸びる。手にちゃんとなじむサイズをキープしてくれるとうれしい。

スタイル:形状は現在のiPhoneを踏襲するものになり、縁の金属をアンテナとして活用するアイディアも継続されそう。背面はブラシ加工の酸化皮膜アルミと、プラスティックかガラスのトップ&ボトム。Dockコネクタが小さくなって、ヘッドフォン端子が底面に移されたことも変化。

NFC:Android端末でも採用が進んでおり、日本では「おサイフケータイ」として8年のアドバンテージがあるが、PassbookなどiOS 6で披露されている機能を見ると、今回のタイミングで搭載してくるのではないか、と見られている。しかし技術レビューサイトでは搭載の可能性はない、としており、2013年モデルまでお預けとなる可能性も。

※ 参考:Piecing together sixth-gen iPhone rumors: what we know so far | Ars Technica
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「『iPhone 5』でNFC搭載の可能性はない」--技術レビューサイトAnandTechが分析(8月29日)

 続いてiPad miniについて。7.85インチのディスプレイを搭載したiPadとみられており、iPhone発表のタイミングで同時にアナウンスされるか、別のイベントとして発表するか、2つの可能性が語られているが、iPad miniはあり得ない、という記事はもう見かけなくなった。

 最大の注目は価格。現在新しいiPadは16Gバイトモデルで499ドルから、併売されているiPad 2は399ドルからとなっている。iPad miniが299ドルあるいはこれを下回る価格でリリースされることになると、Kindle FireやNexus 7といったライバルのタブレットへの対抗と、iBooksの教科書販売などのビジネスへの貢献は大きくなる。

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Apple Storeの裏側と変化

 Apple Storeは体験を提供するというスタイルでApple製品を使う上で、いわば「機能」の1つとして認知されるようになり、他社に対する大きな差別化要因になっている。そのストアがどのように運営されているのかという一端を垣間見ることができるマニュアルについて、そしてTim Cook氏がCEOになってからの力点の変化、オンラインでの体験の提供など、依然として注目すべき動きといえる。

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Apple vs Samsungの裁判、米国でのその後

 1週間に配信されるAppleに関連する記事の大半をこの裁判が占めており、米国での関心の高さ、あるいはメディアとして一定の意思表示をしているのではないか、という見方すら感じられる本件。

 東京でも8月31日にアップルとサムスンに関する中間判決が下された。この中で、Appleの主張は退けられ、裁判費用をAppleが持つように、という判決が出た。ただし、タッチスクリーンなど米国内で評決が出た内容とは違う、PCの音楽を端末にコピーする特許に関する審議であり、ほかの事案に集中して裁判が進められていくことになるだろう。Appleはもちろん控訴することができる。

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 判決から1週間の間に、徐々にApple・Samsung以外の企業への影響や、対応する動きなどが広がっている。Appleは知財に関して、米国内での1つの流れを作ることに成功している。Motorola Mobilityやその親会社であるGoogle、Samsung以外の端末メーカーなどとの交渉を有利に運ぶ材料となることは間違いない。一方でSamsungの社内では、引き続きSamsung自身の正当性を主張するメモが公開されており、争う姿勢を崩していない。

 今後、AppleがSamsung端末の販売差し止めなどを裁判所に求めるほか、「意図的に真似た」という認定を受けたSamsungは、判事から10億ドル以上の賠償金を言い渡される可能性も残っており、裁判とその影響はまだまだこれから広がっていくことになる。

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その他

 その他の中で、一つ気になる動きは、Apple Storeでのアプリを対象とした知財権侵害の申し立てフォームについて。現在まさにSamsungと知財について争っているAppleだが、「知財」に真摯に向き合う姿勢をより強めることになる。

 もちろん特許などの知財を活用したアプリについてもその申し立ての対象になるが、特に日本はコンテンツホルダーにとって、1つの有効な手段が提供されることになるかもしれない。例えば、日本のマンガや小説の内容を、中国のアプリがすべて読めるようにして公開している問題などがあり、対応のプロセスが求められていた。

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