NHN JapanとKDDIは8月30日、KDDIが運営するスマートフォン向けサービス「auスマートパス」の利用者に向けた専用の「LINE」アプリを9月3日に配信すると発表した。
LINEの人気を支えるのは多彩な「スタンプ」だ。au向けの会員特典として、モグラ「トーマス」とカエルの「ハル」のオリジナルキャラクタースタンプを無償で提供する。
さらに、未成年者保護に向けた取り組みとして、18歳未満の利用者の認証制度を導入する。通常のフローでは、アプリをダウンロードした後にそのまま利用できるが、au版ではスマートパスの会員確認をする。その際に、KDDIのサーバ側で18歳未満かどうかのみを確認し、該当する場合はLINEの「ID検索機能」を自動で制限するというものだ。
NHN Japanの執行役員/CSMOである舛田淳氏は、「LINEは通常、電話番号を交換している親しい友人という前提がある。例外はID検索だ。IDを設定できるようになっており、(設定によって)ID検索から友達を見付けられる。この部分を使って成人が未成年にコンタクトするケースが報告されている。このID検索が使えなくなることで、探されない、探せない」とし、安全性を高められるとした。
基本的な構造は、LINEから年令の確認を要求し、KDDIが会員データベースを介して、結果だけを返すしくみという。何歳という細かい情報ではなく、未成年かどうかのみであり、「プロフィール情報がKDDIに渡ることもない。KDDIの顧客情報がわれわれにくるわけでもない」(舛田氏)とし、個人情報にも配慮したとしている。
なお、有料スタンプの購入には、KDDIの決済サービス「auかんたん決済」が使えるほか、auポイントも可能できる。
今後、KDDI以外のキャリアとの連携については「効果があれば、段階的に進めていきたい」としている。
KDDI、沖縄セルラーは、3月1日にサービスを開始した「auスマートパス」の会員数が、8月17日に200万を突破したと発表した。auスマートパスは、取り放題の500本以上の人気アプリに加え、クーポンやポイントサービス、10Gバイトまでのストレージ、セキュリティなどを含め、月額390円で利用できるサービスだ。
利用比率は、女性47%で男性が53%。10代から50代以上まで、幅広い世代に使われているという。KDDI 新規事業統括本部 新規ビジネス推進本部長の雨宮俊武氏は、ユーザープロフィールについて、「男女構成比はほぼ同じ。女性もしっかり使っていただけるサービスにつくることができたのはよかった。各世代、偏りなく使っていただけていることが、順調に増えている要因ではないか」とコメントした。
なお、200万人のうち、auスマートパス向けの付加サービス「うたパス」「ビデオパス」を使用しているのは40万人という。「20%がプラスアルファのサービスを使っている。(付加サービスで)ARPUを上げていくことを考えている」(雨宮氏)と語った。
ユーザーアンケートによれば、高評価のポイントは「コミコミの安心感」「ウィルス対策などセキュリティ強化による安心・安全な利用環境」「初めてのスマホの不安感の払拭」「クーポン・ポイント」の4つがあるという。今後への期待は、「アプリの充実(32%)」「クーポンの充実(16%)」「auクラウドの拡充(6%)」が高く、今回のLINEとの取り組みもこれらの声を受けたものだとした。
さらに、新たなau Cloudの連携として、スマートフォン、タブレット、PCなどの写真をまとめて閲覧できau Cloudに保存できるアプリ「guPix」をauスマートパス内で9月3日に配信開始する。
guPixはリプレックスが提供する。guPixアプリケーションはauのAndroid端末およびWindowsPC向けに用意され、インストールされている端末上ならどの端末からでも写真を自由に楽しめるのが特長だ。
さらに無線LAN機能付メモリカード「FlashAir」と連携し、スマートフォンで撮影した写真だけでなく、デジタルカメラで撮影した写真もスマートフォン経由で「au Cloud」に預けることが可能になる。
KDDIでは、200万人突破を記念し、会員向けに総額200万円相当のauポイントをプレゼントする「auスマートパス ありがとう! 200万人キャンペーン」を開始する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」