KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、7月25日に開催された決算会見で、同日より開始されたソフトバンクのプラチナバンドサービスについて言及した。
ソフトバンクは1月27日に、900MHz帯を使用する特定基地局の開設計画を総務省に申請。3月1日に総務大臣より同開設計画の認定を受けた。900MHz帯は、障害物などがあっても電波が届きやすく屋内でもつながりやすい“プラチナバンド”と呼ばれており、NTTドコモとKDDIはすでに異なるプラチナバンドを割り当てられている。
KDDIではこれまで、“つながりやすさ”などをアピールすることで、ソフトバンクモバイルとの差別化を図ってきたが、同社がプラチナバンドサービスを開始することで、KDDIの優位性が薄れるのでは、という見方もある。
この懸念に対して田中氏は、「我々は800MHz帯で長い間ネットワークを構築してきている。ある日、突然状況が変わるかといったら、そんなことは全然ないと思っている。電波のチューニングに関してもノウハウを溜めて適用してきた。世の中で皆さんが想像されるような簡単なものではない。そんなに急にスタンスを変えるつもりはない」と語り、すぐに大きな影響が出るものではないとの見方を示した。
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