News Corp.のデジタル部門責任者を務めるJonathan Miller氏が、2012年9月末に退社する。
Miller氏は、まったく異質の古いメディアビジネスをデジタル世代に持ち込もうと努めたり、MySpaceの場合は現状維持を試みたりして、成功と失敗があったが、同社を2つの独立した会社として分割する大幅な再構築のせいで会社を去ろうとしているようだ。
Miller氏の退社の可能性を最初に報じたのはAllThingsDだが、News Corp.もプレスリリースでそれを認めた。
デジタルメディアの幹部らにとっては辛いシーズンが続いている。米Yahooの暫定最高経営責任者(CEO)であったRoss Levinsohn氏は、前任者の突然の退任を受けて同社の安定化に貢献したが、米Yahooの取締役会からは冷たい仕打ちを受けた。取締役会は、エネルギッシュな(そして、テレビ映りの良い)元Google社員のMarissa Mayer氏をCEOに選んだのだ。(ところで、Levinsohn氏は、ほかならぬMiller氏から米Yahooの正式CEOとして推薦されていた)。Levinson氏は10日ほど後にYahooを去った。
そして、著名なCEOであるJason Kilar氏がまもなく退社するかもしれないことを示唆する、Huluに関する内部メモが出てきた。Kilar氏といえば、米YahooのCEO候補者争いを自ら正式に辞退したことが思い出される。
さてMiller氏は、伝えられるところによると一度は米YahooのCEO候補として検討されていたようだが、News Corp.を退社しようとしている。同氏が去るのは、News Corp.での在職期間中に特別な問題があったからではないようだ。同氏はFoxのHuluへの投資を慎重に管理し、Appleとの複数の取引を成功させ、2011年にMySpaceを売却するなど、功績を認められていた。
一方、Miller氏はMySpaceを復活させることに失敗した。MySpaceは、News Corp.が2005年に5億8000万ドルをかけて買収したのだが、ほどなく急激な落ち込みが始まった。Hulu自体は、同社のTVネットワークと非公開投資会社の株主との間に内部不和があり分裂状態のままだ。そして、News Corp.が昨年Appleとともに立ち上げたタブレット専門の出版社The Dailyは、社員の3分の1を解雇したばかりだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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