RIM、次期「BlackBerry Enterprise Server」の互換性問題にコメント

Roger Cheng (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 長谷睦2012年08月23日 15時56分

 カナダのResearch In Motion(RIM)は現地時間8月22日、次期バージョンの「BlackBerry Enterprise Server」(BES)が、新旧両方の「BlackBerry」端末に対応可能になると明らかにした。これは互換性の問題、さらに企業にとっては複数のサーバを稼働させる必要が発生するとの懸念を落ち着かせようとするものだ。ただしこれには落とし穴がある。

 RIMによれば、「BlackBerry Enterprise Server 10」は2013年の早い時期に、初の「BlackBerry 10」搭載端末と同時に発売されるという。既存のBESユーザーは、新しい端末と既存の端末の両方に対応するためにはBES 10へのアップグレードが必要となる。

 BlackBerry 10とこれまでのBlackBerryオペレーティングシステムとの互換性の問題から、RIMが既存のBlackBerry端末に対応できない新しいサーバに移行するのではないかと懸念されていたが、今回のRIMの発言はこうした声に対応するものだ。企業が最も恐れているのは、新旧のBlackBerryが混在する環境に対応するため、2台のサーバを稼働させなくてはならなくなる事態だ。そうなれば、企業の情報部門の責任者にとっては面倒で複雑な状況が起こる可能性がある。

 この問題は、BGRが米国時間8月21日付の記事で取り上げたものだが、CIOも2月にこの互換性の問題について報じている。

 BGRはさらにRIMに問い合わせ、企業はBES 10を既存のBES 5とは別のサーバ、あるいは仮想マシンに搭載しなくてはいけないことを確認した。

 BES 10は、より古いバージョンのBES 5を併設することで、従来のBlackBerryおよびBlackBerry 10搭載の携帯電話、それにタブレット端末の「BlackBerry PlayBook」に対応可能になる予定だ。

 RIMにとって、企業ユーザーからの信頼回復は、一般消費者へのアピールと同様に重要だ。個人用の携帯電話を仕事に使う人が増え始めているものの、多くの企業は今でも自社で購入した携帯電話を従業員に支給している。長年、こうした支給端末はほぼすべてがBlackBerryだった。

Research In Motion本社
Research In Motion本社
提供: Research In Motion

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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